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衆議院内閣委員会における大臣所信

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 予算委員会と並行して、昨日から衆議院内閣委員会もスタートしました。昨日は大臣所信を申し上げ、明朝からは所信に対する質疑が始まります。

 私の大臣所信を、以下、ご紹介致します。

 

 

【第213回国会 衆議院内閣委員会における所信表明】

 

 経済安全保障担当大臣、また、経済安全保障、科学技術政策、宇宙政策、クールジャパン戦略、知的財産戦略を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。

 

(経済安全保障)

 

 経済安全保障分野については、安全保障の裾野が経済分野にも拡大する中、国家及び国民の皆様の安全を経済面から確保することは喫緊の課題です。

 

 まず、経済安全保障分野におけるセキュリティ・クリアランス制度については、昨年2月から有識者会議において御議論をいただき、それを踏まえ、政府保有の経済安全保障上の重要情報を保護・活用するための新法案を検討しております。

 

 また、昨年の名古屋港におけるシステム障害事案を踏まえ、国民生活及び経済活動を支えるインフラ事業である一般港湾運送事業を「経済安全保障推進法」の基幹インフラ制度の対象とする改正法案も検討中です。

 

 いずれも今国会における法案の提出に向けて準備を加速してまいります。

 

 加えて、「経済安全保障推進法」に基づき、民間事業者に対する支援などを通じた特定重要物資の安定供給の確保や、先端重要技術の研究開発支援を行うとともに、基幹インフラ役務の安定提供確保及び特許出願の非公開の両制度についても、本年5月の円滑な運用開始に向けた準備を進めてまいります。

 

 さらに、国民生活や経済活動を支える重要な産業が直面するリスクの継続的な点検などを実施した上で、関連する措置の不断の見直しを行い、政府一体となって必要な取組を進めます。

 

(重要土地)

 

 「重要土地等調査法」については、これまで399箇所の区域指定を行いました。区域内の土地等利用状況調査などを着実に実施するとともに、今後も区域の指定を進め、安全保障上の重要施設などに対する機能阻害行為を防止すべく、万全を期してまいります。

 

(科学技術)

 

 先端科学技術の急速な進展や、経済安全保障環境の激変などに直面する中、経済成長の原動力となる科学技術・イノベーションの重要性は一層高まっています。

 第6期「科学技術・イノベーション基本計画」に基づき、政府の研究開発投資約30兆円、官民の総額約120兆円を目指すとともに、「統合イノベーション戦略2023」を踏まえ、先端科学技術の戦略的推進、知の基盤と人材育成強化、イノベーション・エコシステム形成などを推進していきます。

 

 特に、AI・量子・バイオ・フュージョンエネルギーなどの分野における戦略強化、「戦略的イノベーション創造プログラム」、「ムーンショット型研究開発制度」、「経済安全保障重要技術育成プログラム」などの戦略的な研究開発、大学ファンドによる支援、地域中核大学などの振興、日本版SBIR制度の実施などの重点施策を推進してまいります。

 

 加えて、昨年5月に開催されたG7仙台科学技術大臣会合における共同声明を踏まえ、オープン・サイエンスの推進や研究インテグリティに関する対応にも積極的に取り組んでまいります。

 

(宇宙政策)

 

 宇宙政策については、宇宙活動を通じた経済や社会の変革が急速に進んでおり、安全保障の観点からも重要性を増しています。「宇宙基本計画」や「宇宙安全保障構想」を実現に移してまいります。

 

 まず、我が国が開発すべき技術を見極め、本年3月末までに「宇宙技術戦略」を策定します。

 

 また、新たに創設した「宇宙戦略基金」を活用し、スタートアップを含めた民間企業や大学などを支援します。

 

 H3ロケットなど新たな基幹ロケットは、我が国の自立性確保と国際競争力強化に不可欠です。着実な開発を進め、安定的な打上げを目指します。

 先日成し遂げた、世界最高精度のピンポイント着陸技術による月面着陸の成果も発展させ、独創的な宇宙探査活動を進めます。

 

 さらに、デブリ対策など国際ルールの整備、災害時にも活用できる、我が国独自の小型衛星コンステレーションの構築、日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現、準天頂衛星の7機体制の整備と11機体制に向けた検討と開発への着手、衛星データの利用拡大などを推進します。

 

(知的財産戦略・クールジャパン戦略)

 

 「知的財産戦略」については、日本のイノベーションを活性化し、国際競争力を強化するため、標準の戦略的活用、生成AIの普及に伴う知的財産の在り方の検討などを推進するとともに、新たな「クールジャパン戦略」の策定に向けて検討を推進してまいります。

 

(健康・医療戦略)

 

 医療分野の研究開発については、超高齢化社会を迎えている我が国において重要な政策課題となっている認知症について取り組んでまいります。

 

 また、今後の感染症危機に備えた国産ワクチンや治療薬の開発・生産体制の強化、再生・細胞医療・遺伝子治療をはじめ、基礎から実用までの一貫した研究開発など、「健康・医療戦略」を推進してまいります。

 

 

 このほか、安全性の確保が大前提という方針の下、「原子力利用に関する基本的考え方」に基づく原子力政策、遺棄化学兵器処理を推進するとともに、特定秘密の保護に関する制度を適切に運用してまいります。

 

 星野委員長を始め理事、委員の皆様の御協力と御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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