記者会見

  1. TOP
  2. 記者会見
  3. 経済安全保障担当大臣記者会見 令和4年8月~
  4. 令和5年6月9日 記者会見

令和5年6月9日 記者会見

更新日:

1.発言要旨

 

 まず、科学技術政策担当大臣として報告を申し上げます。

 昨日6月8日、第69回総合科学技術イノベーション会議を開催しました。会議では、「統合イノベーション戦略2023」の答申などを決定するとともに、既に統合イノベーション戦略推進会議で決定されている「AIに関する暫定的な論点整理」、「量子未来産業創出戦略」及び「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」について報告をいたしました。

 今回は、日本初の国家戦略を策定したフュージョンエネルギーについて、開発拠点である量子科学技術研究開発機構のJT-60SA制御室に中継を接続しまして、初プラズマの実現に向けて現在進められている試験運転の現場を激励しました。さらに、フュージョンエネルギー産業の多様化を担う我が国のスタートアップのお話も伺いました。

 会議の中では、岸田総理より、私を含む関係閣僚に対しまして、量子、フュージョンエネルギーなどの先端技術の早期実用化に向けて、ムーンショット等を呼び水とした研究開発投資の拡大、AIのリスクへの対応と利用の促進及び開発力の強化、大学ファンドと地域中核・特色ある研究大学の振興を両輪とした研究力強化と若手や女性などの多様な人材の育成の強化、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想をフラッグシップとした、海外トップ大学との連携、また世界に通用するスタートアップの育成、国立研究開発法人を中核とした研究機関の連携強化などについて御指示をいただきました。

 また、「統合イノベーション戦略」につきましては、今朝、閣議決定をいたしました。総理の御指示の下で、関係閣僚一丸となって、大胆な政策の推進と取組の更なる具体化にスピード感を持って取り組んでまいります。

 併せて、本日、スタートアップ等の研究開発力を強化するため、SBIR制度について、スタートアップ等への研究開発支出目標額を定める方針と、新たに先端技術分野の大規模技術実証を支援する指針の改定も閣議決定しました。詳細は科学技術・イノベーション推進事務局までお問合せください。

 次に、知的財産戦略担当大臣として報告を申し上げます。

 本日6月9日、閣議後に知的財産戦略本部会合を開催し、「知的財産推進計画2023」を決定いたしました。

 日本のイノベーションを活性化し、持続的な経済成長を実現していくためには、多様なプレイヤーが世の中の知的財産の利用価値を最大限に引き出す社会へと変革していくことが重要となっております。

 そのため、今回の推進計画では、スタートアップによる大学の最先端の研究成果の社会実装を進めるため、国際卓越研究大学制度等と連携し、本年3月に公表した「大学知財ガバナンスガイドライン」を全国の対象大学に浸透を図ることや、生成AIなどの活用促進と知的財産の創造インセンティブの維持を両立するために、AI生成物を利用する場合などの著作権保護に関し、必要な方策を検討すること、デジタル化やボーダーレス化による、コンテンツ市場の構造変化が顕著となる中、我が国の成長産業の中核の1つであるコンテンツ産業の強靭化や構造改革、クリエイターの育成・創出を進めるために、官民連携による協議の場を設置すること、また今国会で改正された著作権法に基づき、著作物の権利処理のコストを低減するため、簡素で一元的な権利処理のための窓口組織の設立と分野横断権利情報検索システムを整備することなどを明記しました。

 今回決定した推進計画を踏まえまして、政府一丸で取組を推進してまいります。

 私からは以上でございます。

 

 

2.質疑応答

 

(問)「統合イノベーション戦略2023」についてお聞きいたしますが、内容がかなり充実していると思いますが、大臣として特にどこに力を入れていきたいとお考えでしょうか。

 

(答)特に力を入れていきたい点ですが、全て大事であるとお答えしたいところでございます。

 ただ、具体的には3つの基軸を打ち出しましたので、これに沿ってお話ししますが、まず第1の「先端科学技術の戦略的推進」として、量子やフュージョンエネルギーの戦略強化に加えまして、AIのリスクへの対応と利用の促進及び開発力の強化、ここは大事だと思います。また、Kプログラムやムーンショットによる経済安全保障の強化と社会実装の加速でございます。

 第2の「知の基盤と人材育成の強化」としまして、研究力を強化していくといった点、またパートナー国との連携強化や国際頭脳循環形成の促進、ここも大切だと思っておりますし、G7科学技術大臣会合でも大変多くの国からバイ会談において興味を示していただきました。それから、これまでも科学新聞さんからも御指摘いただいている学術ジャーナルへの対応強化、ここも大切だと思います。

 第3の「イノベーション・エコシステムの形成」として、先端技術分野の実証に向けて射程を拡大したSBIR制度によるディープテックを始めとするスタートアップへの強力な支援、またグローバル・スタートアップ・キャンパス構想の加速に重点的に取り組みたいと思っております。

 

(問)大臣がこれまで非常に力を入れてこられたフュージョンエネルギーについて伺いたいんですが、昨日のCSTI本会議では議事に盛り込まれて、またデモンストレーションも行われました。今年の4月に策定された「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」について、今後どのように実行されていくのか、改めて大臣の意気込みを教えていただけるとありがたいです。

 

(答)今年4月に策定した「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」でございますが、スタートアップなどの研究開発の支援のほかに、新興技術の支援強化や教育プログラムなどを展開していくことで技術的優位性を活かしたフュージョンエネルギーの産業化を目指しております。

 海外でもフュージョンエナジーと言いますけれども、発電に至るまでの間に、日本企業が特にITER計画においても強みを有する分野をスピンアウト型の産業にしていく、これは発電を待たずとも早期に実現できることでございますので、この日本の技術の強みをいかに活かしてビジネスにしていけるかというところは、特に力をいれてございます。

 昨日、総理からも、独創的な技術への研究開発投資を加速して、いち早く社会実装に繋げていくよう御指示を賜りましたので、内閣府としては、政府の司令塔となって着実に戦略を実行できるように尽力していきたいと思っております。

 

(問)生成AIと著作権の関係ですが、大臣は2日前の民放の番組で、生成AIの生成物を利用する際のガイドラインが必要という御趣旨の発言をされていたかと思います。先程の知的財産戦略本部会合で、正に必要な方策を検討するという御発言があったと思いますけれども、この必要な方策とはガイドラインの設定という理解でいいのかということと、もしそうだった場合の狙いと議論の方向性を改めてお願いします。

 

(答)生成AIについては、一旦世に出た技術ですから、使い続けられることを前提にしながら、要はメリットの最大化とリスクの最小化、両方進めなければいけないと私は思っております。開発・提供・利用を促進するためにも、懸念やリスクへの適切な対応を行うことは重要です。

 今後、「知的財産推進計画2023」に基づきまして、生成AIと著作権の関係について、AI技術の進歩促進と、併せてクリエイターの権利保護の観点に留意しながら、例えば、AI生成物の著作物性はどうなのか、またAI生成物を利用・公表する場合の著作権侵害の可能性はどうなのか、また学習用データとしての著作物の適切な利用などをめぐる論点、といったことに関する法的考え方の整理を進めて、必要な方策を関係省庁と連携して検討しなければならないと思っております。

 著作権法自体は、御承知のとおり文化庁の所管でございますので、文部科学大臣とも御相談を申し上げなければなりません。

 スケジュールについては、内閣府としても速やかに検討に着手をして、「広島AIプロセス」も踏まえながら、可能なものについては随時情報発信を行っていきながら、論点整理を進めていきたいと考えております。

 

(問)先程、世に出た技術だから、メリットの最大化、デメリットの最小化ということをおっしゃいました。生成AIと、それを利用することによって情報流出のリスクがあると、大臣はかねてから注意喚起を行ってきました。生成AIの活用は社会の流れになっていますが、そういった情報流出のリスクについて、大臣の受け止めをお願いいたします。

 

(答)これは、やはり使い方によって情報流出のリスクは起こり得るものだと考えております。これまで私が申し上げてきたのは、どちらかといえば、経済安全保障担当及び科学技術政策担当としての懸念でございます。

 国立の研究機関、大学などの学術機関、民間企業の研究者であれど、約款型サービスで生成AIを作った場合に、これは同意するだけで使えます。

 そんな中で、対話型の生成AIに対して、自分のところで出来上がってきている研究、例えば10のマイルストーンのうち、8までは達成しているけれども、ボトルネックがあって、あと少し何を解決したら達成できるか分からないというようなことについて、これまでの研究成果をAIに伝えた上で、最後のところの解決策を聞いた場合に、それをAIが学習してしまって、また他の研究者、日本に限らず他国の研究者も含まれますが、そういう方で同じような研究をされていて、2ぐらいまでしかまだ研究ができてないのだけれど、というような方が聞いたときに、せっかく日本国内の研究機関でこつこつ8まで積み上げてきたものの大方が流出してしまうような事態が起きては、これはいけないと思っております。

 ですから、基本的に、行政機関でも重要な秘密を取り扱うような業務、また研究機関であっても非常に重要な研究開発をされておられるような方におかれましては、できましたら契約型で自分が出した情報が学習された資源として他に出ない、また、それからいろんな情報を収集するにしても、その出元を明らかにする、出典を明示するサービスであるとか、そういったことをきちっと契約型で使える、そういう活用の仕方が望ましいのではないかと思っております。

 

(問)G7仙台科学技術大臣会合を支えられた関係者が、内閣府にお見えになるようですが、改めて大臣会合への思いがあれば、お聞かせいただければと思います。

 

(答)市長様や東北大学の方だと思いますが、私の日程に入ってございます。

 G7科学技術大臣会合に出席された他国の閣僚も大喜びで、ものすごく高い評価をいただきました。これも地元の皆様のお陰です。それは市長様を始め市役所の皆様もそうですし、宿泊場所になった、また会議場となった旅館の方々もそうですし、それから子供たちが各国の国歌を言語で歌ってくれたビデオを、閣僚たちが移動するバスの中で流した、これも大変感動的なことでございました。

 たくさんの地元の方々にお世話になりましたので、お見えになったらお礼を改めて申し上げたいと思っております。東北大学様にも、本当に日本の持つ科学技術力を存分に発信していただけたと感謝いたしております。

前のページへ戻る

  • 自民党
  • 自民党奈良県連
  • リンク集