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2015年12月18日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 今朝は、原子力防災会議、閣議、閣僚懇、まち・ひと・しごと創生会議に出席をしてまいりました。
 恐縮ですが、冒頭発言が5件ございます。

【携帯料金タスクフォース取りまとめを受けた総務省の取組方針及び事業者への要請(1)】

 まず、16日の携帯料金に関するタスクフォースの取りまとめを踏まえまして、総務省として今後実施する施策について、お手元にお配りした「取組方針」を策定しましたので発表します。
 総務省では、本取組方針に沿って、スマートフォンの料金負担の軽減や端末販売の適正化を推進していくことといたします。
 まず、本日午後に、携帯電話事業者各社に対しまして、利用者の多様なニーズに対応した料金プランの導入や、行き過ぎた端末販売の適正化に取り組むことを要請いたします。
 さらに、年度内に、端末購入補助の適正化に関する基本的な考え方や電気通信事業法第29条の業務改善命令の規定の解釈・運用方針を示すガイドラインを策定いたします。
 これらの施策を通じまして、利用者の皆様にとって分かりやすく納得感のある料金・サービスを実現し、国民の皆様に、生活インフラでもあるスマートフォンが利用しやすくなったと実感していただけるよう取り組んでまいりたいと存じます。

【「クローズアップ現代」報道に関する再発防止策検証結果の公表】

 去る12月16日、NHKが「クローズアップ現代」の報道の問題を受けた再発防止策の検証結果を公表されました。
 「クローズアップ現代」報道に関しては、本年4月28日にNHKが公表した最終の調査報告書におきましては、「具体的な再発防止策をいつ、具体的にどうするのか」という記述が抜け落ちていたことから、一刻も早く具体的な再発防止体制を作っていただきたいという強い思いで、早急に行政指導を行いました。
 その結果、これを踏まえて、5月29日にNHKが「再発防止策」を公表されました。
 今般のNHKによる検証は、この半年間の「再発防止策」の実施状況を取りまとめ、その実効性を一層高めるためには何が必要かを評価・検証したものでございます。
 内容を拝見しましたが、例えば、匿名での取材・制作におけるチェックを徹底するため、チェックシートを導入した結果、「匿名のインタビューを使わなくても内容は十分伝わるとして、インタビューでの使用を見送った」ケースがあったなど、各再発防止策が、実際の番組制作に活かされ、一定の成果を上げている様子がうかがわれます。
 NHKでは、「5月に策定した再発防止策を着実に実施した結果、効果が認められたので、引き続き取り組む」としています。
 4月の行政指導におきましては、「放送現場の職員のみならず、執行部が『放送ガイドライン』の内容を深く理解する場を確保すること」や、「情報の共有や、企画や試写等でのチェックなどについて、誰が、いつ、どのように実行するのか踏み込んだ対応をすること」を求めていました。
 これらは、取組の実効性が確保され、絶えざるチェックがなされてこそ再発防止が担保されることになりますので、NHKにおかれましては、今後とも、再発防止策の実施状況の把握や、評価・検証を継続して行っていただきたいと希望します。
 また、改めまして、受信料によって運営される公共放送としての社会的責任の重さを深く認識し、正確な報道・放送を行っていただきたいと存じます。

【マイナンバー通知カードの初回配達完了(1)】

 次に、マイナンバーを通知する通知カードの配達について、日本郵便から、一昨日(12月16日)までに総引受予定通数約5,685万通の初回のお届けが完了したと、報告を受けています。
 これまで夜間・休日返上で作業にあたっていただきました関係各位に対しまして、改めて御礼申し上げます。
 日本郵便によりますと、この約5,685万通のうち、約10%が差出人である各市区町村に返戻されています。
 マイナンバーは、税や社会保障等の手続に使用することから、通知カードを皆様に確実に受け取っていただくということが必要でございます。市区町村に戻されました場合には、御本人にできるだけ早く取りに来ていただきたいと思っております。

【地方公共団体の財務制度に関する研究会報告書】

 それから、「地方公共団体の財務制度に関する研究会」の報告書について、本日公表します。
 本研究会におきましては、地方公共団体の財務制度について、「ICTの進展など社会経済情勢の変化への対応」、「財務制度の柔軟性の確保」といった観点から検討が行われてきました。
 報告書においては、「クレジットカードによる収入方法の見直し、電子マネーによる収入方法の確立」、「行政財産の貸付け範囲の拡大」等が、見直しの方向性として示されています。
 地方公共団体の財務制度を時代のニーズに合ったものとすることは、行政運営の円滑化や合理化の観点から意義のあるものと考えています。
 今後、総務省において、本報告書の内容を踏まえまして、地方公共団体の財務制度の見直しに向けた検討を行う予定です。
 報告書の詳細につきましては、自治行政局行政課にお問い合わせをお願いします。

【12月政党交付金の交付】

 それから、最後になりますが、お手元に配付の資料のとおり、本日、平成27年度最後の支払いとなる12月分の政党交付金80億358万3,250円を各政党に交付しました。
 なお、維新の党からは、法令に則った請求書が提出されましたため、既定の額を交付したところでございます。
 詳細は、自治行政局選挙部政党助成室にお尋ねいただければと思います。
 私からは、以上でございます。


〔質疑応答〕

<携帯料金タスクフォース取りまとめを受けた総務省の取組方針及び事業者への要請(2)>

問: ありがとうございます。毎日新聞の青木です。幹事社質問をさせてもらいます。
 携帯電話の料金に関するタスクフォース、ここの取りまとめ案の中で、中古市場の活性化というものが必要だという意見が出て、中古市場を活性化することでどのようなメリットがあるのか。また、なぜこれまで、中古市場があまり活性化してこなかったのか。そして、総務省としてどのような対応を今後考えていかれるのか、聞かせてください。お願いします。

答: 日本では中古端末の市場規模というのは小さいとされていますが、その理由については、「携帯電話事業者の端末購入補助によって、新品の端末が安く入手できるということ」、それから「端末にSIMロックがかけられて、転売をしても使用可能な事業者が限られていたということ」等が考えられます。
 総務省としましては、本日お示しした「高額な端末購入補助の適正化」に加えまして、既に動いております「SIMロック解除の推進」、そして「端末修理業者の登録制度による中古端末利用者の安心感の醸成」等を通じまして、利用者の選択肢の拡大に資する中古端末市場の発展に取り組んでまいります。

<大阪市橋下市長の退任>

問: テレビ朝日、小野です。大阪市の橋下市長が退任して、政界引退をするわけですけれども、地方自治を預かる大臣として御感想と、その後の橋下氏の動きについてどのように御覧になっているか。

答: 橋下市長が引退されるということ、それからまた、今後どうされるのかということでございますけれども、政治家は、それぞれに志を持って自分が政界のお役に立つという時には勇気を持って出馬をし、そしてまた、今はその時じゃないなという時には、また別の場所で別の活動をされる、その出処進退についてはそれぞれの政治家がお決めになることだと思っております。

<新聞代の軽減税率適用>

問: フリーランス記者の上出と申します。軽減税率に新聞代が適用されたことについて、ちょっと情報を担当される大臣として御所見を。
 ネットユーザーから、大変批判が巻き起こっておりまして、どうして同じ情報なのにネット接続料や携帯電話、そういうものに適用されないのだと。新聞は所得が低い人はほとんど読んでないじゃないか、若者も読んでないというようなことから、公平性を欠くのではないかと。そのほか、いろんな批判がございまして、結局、新聞とテレビと、日本の場合強い系列関係にございます。それで、全体としてこの問題についての報道量は少ないですし、説明責任、これは政府もそうなのでしょうけど、果たしているとは言えないと思います。それから、欧州では長い歴史があるのですが、これは国民的な議論が必要な問題ではないかと思うのですが、そういうことも含めまして、これに対して批判が強いということに関して、両方関わる担当大臣としては捉えているか教えてください。

答: これは、与党税調の税制改正大綱の取りまとめが進んできた中で、新聞というものも、これも宅配の新聞であり、また、週2回以上発行される新聞ということですが、軽減税率の対象とする旨が示されたと承知しています。
 また、新聞に関しましては、宅配というところが1つのポイントなんじゃないかとは思っております。つまり、過疎地などにおきましても地域の隅々まで重要な情報をお届けするということで、1つの情報インフラとしての役割を考慮されたものなのだろうと思っています。
 ただ、現在、総務省所管のICT環境の整備も進んでおります。そして、また、新聞以外の出版物をどう扱っていくかということも、今後の検討課題とされましたので、まだ、再来年に向けまして、来年の年末の税調で議論がなされるまでの間に、突っ込んだ議論がなされていくものだろうと思っております。

問: もう1つだけ、補足させてください。真っ先に新聞がなったということは、私は、いきさつはよく存じ上げておりますが、これに関して、政府がと言ったらいいんでしょうか、マスコミ対策、マスコミ操縦に使われてしまうんじゃないか。ものが言いにくくなるというような指摘もあるのですが、これについては、新聞、あるいはマスコミの問題でもあるのですが、大臣としてはどのように受け止められているかどうか。

答: ちょっと、直接の所管ではないので、大臣として、と言われると申し上げにくいのでございますけれども、国会議員として、私も新聞販売懇話会に入っていました。消費税の議論が行われるにあたりまして、海外の事例などもいろいろ資料で読みまして、まず、情報というものも1つの生活インフラであると、多くの方にとっては欠かせないものであるということで、新聞について、できるだけ読んでいただきやすい状況を作るというのが大事なんじゃないかなと考えてきました。
 ただ、今回の税制改正ですが、特に自民党の中は税調自体はフルオープン、全ての国会議員が参加して議論できるところですから、様々な意見が出た上で、それをもって与党税調に臨まれたものだと思っております。
 新聞を軽減税率の対象にしたからといって、例えば、各新聞社が、政権与党が何か誤ったことをしたとか、国民のためにならないことをしたというときに、これを追及する手を緩められるとは思いません。
 私も新聞販売懇話会の一員でございますし、例えば、再販制度の時も、公正取引委員会絡みなどでも、いろいろ問題がありました。その都度戦ってきた一人ではありますけれども、私自身、叩かれる時にはしっかり叩かれているということでございますし、もしも情報操作をというような、考え方があるのでしたら、むしろ週刊誌ですとか、より幅広い活字媒体などを対象に検討されるのだろうと思いますから、そういった意図はないと思います。

<選挙制度に関する検討会>

問: 朝日新聞の相原です。ちょっと話題は変わりまして、先日、衆院議長の諮問機関で、選挙制度に関する検討会を、選挙区に関しては7増13減の案を示しました。
 東京、神奈川は1以上増というところはあるのですが、大臣の選挙区を含めた奈良などではですね、やっぱり1減ということになっていて、かなりこれは、各政党ともに結論が出なかったから委ねたという側面はあるものの、地方の声が届きにくくなるのではないかというような懸念の声もあります。これについて、大臣の所感を伺えればと思うのですが。

答: 衆議院議長の下に設置された第三者機関である「衆議院選挙制度に関する調査会」が、12月16日に開催されまして、一定の方向性が示されました。これが、正式に議長に答申されるのが来年の1月14日と伺っております。
 衆議院の選挙制度の在り方というのは、議会政治の根幹に関わる重要な問題であり、今ご指摘のあったような点を含めて、様々な意見があると思いますので、国会や各党各会派で御議論をいただくべき事柄だと考え、今後の議論を見守っていくというのが、総務省の立場でございます。

<携帯料金タスクフォース取りまとめを受けた総務省の取組方針及び事業者への要請(3)>

問: 時事通信の小島です。携帯のことで伺いたいのですけれども、冒頭、業務改善命令というお話もあったのですけど、どういうケースで業務改善命令とかを出せるようになるのかということが1点と、あと、そのペーパーの中に、店頭での実態調査とか、更なる指導とか、補填割引の総額の報告を求めるとかあるのですけれども、これはどういうところで実効性を担保していくのかというところのお考えをお聞かせください。

答: 情報通信行政を進めていく上では、電気通信事業法第1条の目的に掲げられています、「公正な競争の促進」、そして、「利用者の利益の保護」というのは極めて重要でございます。ですから、携帯電話の市場や料金に問題があるとすれば、それを解決するための方策を検討して必要な措置を講ずるというのが、政府の役割だと考えております。
 今後、スケジュール的にはお手元にお配りしております資料のとおり、まず、本日は各事業者に要請をさせていただきますけれども、1月中に、「端末購入補助の適正化に関するガイドライン」のパブリックコメント、それから、「消費者保護ガイドライン改正」のパブリックコメント、それから、「電気通信事業報告規則改正」のパブリックコメントと、今、まさにおっしゃったような件についてもパブリックコメントを開始しまして、いずれも年度内に策定をしてまいりますので、ガイドラインそのものの内容については、今後しっかりと検討して、パブリックコメントに付していくということでございます。あくまでも電気通信事業法第1条の目的に反するものについては、業務改善命令の対象になっていくと、そういう受け止めでございます。
 それから、実効性の確保というところも、まさに電気通信事業法第29条の業務改善命令の発動に関して、行政の解釈・運用方針を示すということによって、実効性を確保していきたいと思っております。
 また、今回のタスクフォースでいただいた様々な御意見に従って、今日配布させていただいているような方針を策定したのですが、更に1月末を目途に、事業者から、端末販売適正化の当面の取組状況の報告をいただきます。そして、2月以降でございますけれども、外部からの情報提供窓口を設置したり、店頭での実態調査というものも行ってまいります。そういった取組によって実効性を確保していきたいと考えています。

<NHK子会社アイテック社員の不祥事>

問: 日本テレビです。NHKの子会社アイテックが、昨日記者会見を開きまして、社員2人が2億円を着服していたということが発覚しています。11月12日に、国税局が11月初旬に入ってヒアリングを行った結果、NHK本体にも11月12日には情報が入ったというふうに言っておりましたけれども、総務省はどの時点で情報を把握されているのでしょうか。
 それから、昨日の会見では、子会社の方、あるいは親会社の方も、本体の方も、特に監督責任については言及がなかったのですけれども、この辺、もしお考えがあればお聞かせください。

答: 私自身が情報を把握したのは、12月15日(火)でございました。NHKから、税務当局との関係で支障のない範囲で、事実関係について総務省としての聞き取りを行いました。
 また、併せて事務方に対しましては、既に子会社の在り方について、私の問題意識を伝えております。
 昨日、NHKアイテックが記者会見をされたり、NHK本体も記者会見をされたりということでございますが、内容は、東京国税局による税務調査が入ったことによって、社員2人が会社のお金を着服した疑いがあることが発覚したといった事案だと承知しています。
 ただ、組織的なものではなく、たとえこれが個人による犯罪であるとしても、子会社において長期にわたり、つまり、平成21年から現在に至るまでの話だと聞いておりますので、経理が適切に行われてこなかったということ、これは大変問題です。
 それから、NHK本体が、子会社の経理をチェックできなかったことにも、問題があると思っております。
 今後、NHKの監査委員会による調査など、経営委員会として適切な対応がなされるということを強く期待したいと思っております。
 そもそもNHKの子会社につきましては、平成26年3月に2つの不祥事が連続して発覚したということを受けて、NHKが「関連団体ガバナンス調査委員会」を設けて、8月に調査報告書を取りまとめられました。
 にもかかわらず、その後も、今年6月のNHKアイテックのカラ出張の件、7月にはNHKインターナショナルの危険ドラッグの件、そして、今回の件ということで、不祥事が後を絶ちません。
 こういうこれまでの経緯を踏まえますと、ガバナンスを含めたNHKの子会社のあり方そのものを見直さなければならないというのが、私の問題意識です。
 今年度のNHK予算に付しました大臣意見としまして、「公共放送への高い信頼を確保するため、子会社等を含め、コンプライアンスのより一層の確保に向けて組織を挙げて全力で取り組むこと」を求めていますので、NHKにおいては、この大臣意見ですとか、今回の事案を踏まえて、しっかり子会社のあり方について考えていただきたいと思います。
 NHK本体が、放送法上、子会社に対して責任を持たないというものではありません。例えば、放送法第29条第1項第1号に基づきますと、子会社に対しては経営委員会が、「協会及びその子会社から成る集団における業務の適正を確保するための体制」の整備について議決をする職務を行うことになっています。
 また、放送法第44条第2項に基づきますと、監査委員会が選定する監査委員により、「役員の職務の執行を監査をするために必要があるときは、協会の子会社に対して事業の報告を求め、業務及び財産の状況を調査することができる」となっています。NHK本体も、子会社を管理する関連事業局というものを持っておりますで、しっかりと子会社に対しても監督責任を果たしていただきたいと思います。
 これはまだ、国税が調査をしている最中ですから、最終的な事実関係が明確に判明したわけではありません。どれぐらいの穴が空いているのかということも含めて、これは調査が終了するのを待たなければならないだろうと思うのですけれども、それでも長年のことですから、子会社の決算や監査がどうなっていたのか、どこかにやはり穴が空いていると、金額的に穴が空いているということになります。
 先週も、残念ながら、NHKビジネスクリエイトの話がございましたけれども、子会社に利益が出た場合には、本体が出資をしている場合には本体に対して配当を行い、そして、NHK本体は国民の皆様、視聴者の皆様のためになる良い放送番組を作っていただく、そういうふうに活用していただくことが大事だと思いますし、子会社に利益が出た場合には、子会社の場合は法人税の課税対象になっていますから、ちゃんと納税義務を果たしていただく、こういうことをきっちりと進めていくというのが大事だと思います。
 いずれにしましても、今回の事案、私自身が把握できたのは今週の火曜日でございまして、そこからまもなく、アイテックの方で記者会見もありましたので、これを受けまして、子会社のコンプライアンスということについては、徹底をしていただきたいというのが今の感想でございます。

問: 大臣、追加で1つ、把握とおっしゃったのは、NHK側からの報告があったということでしょうか。それから、だいぶ、発覚から間が空いておりますけれども、その辺お考えをお聞かせください。

答: NHKからは何の連絡もいただいておりません。前回もそうでしたけれども、公益的な意識を持たれる方から、私への情報提供でございました。ですから、事実関係も含めて、早急にNHKに確認をしてほしいということを職員に指示いたしました。

<マイナンバー通知カードの初回配達完了(2)>

問: すみません、共同通信の藤元でございます。マイナンバーに関しましてですね、あの、市区町村の方に戻った分が500万を超えたということについて御所見を伺いたいのが1つと、そのあと、市区町村に受け取りに来られて、本人に渡った分がどれぐらいあるのかということを、教えていただければと思います。

答: まず、現段階で市区町村へ戻されているのが、5,685万通のうち約10%ということでございます。
 ただ、これは、日々ですね、数字は動いています。つまり、不在通知カードが入っていて、1週間郵便局で保管していただいて、それぞれの方が職場の方に配達してくれとか、職場の近くの郵便局で受け取るからとか、いろいろなご希望をおっしゃって、そこに再配達をしていただいています。それでも、その期間を過ぎた場合に、自治体の方に戻されるわけでございますので、これは、日々数字が動いています。
 通知カードについては、まず10月5日時点、マイナンバー法施行の時点でのその方の居住の情報をJ-LISの方へ送って、そして、国立印刷局で印刷して、郵便局が配達をするということでございます。
 日々、新たに出生される方、それからまた、残念ながらお亡くなりになる方、移動される方がいらっしゃいますので、また、外国人の方も対象ですから、毎日毎日数字は動いていっているということです。
 市区町村に戻された場合には、再度、市区町村の方で、住民票の記載事項の異動の有無というものを確認いただいた上で、一定期間保管をしていただき、可能な場合には、御本人に対して、例えば、普通郵便で、「今、あなたの通知カードをお預かりしていますよ」という郵便を出していただいたら、引っ越されて転送の届けを御本人が出していらっしゃったら、転送先に行くわけです。要は、住民票上の届けをしていなくても、転送先に行くわけですから、そういった方法で連絡を取って、「できるだけ早く御来庁ください」ということで、御本人確認の上で交付していただくということになるかと存じます。
 保管期間も、できるだけ現実的な対応をしていただきたいと思っております。「3ヶ月程度」ということですけれども、特に被災地から避難をされている方については、なかなか連絡が取りにくいということでございますので、「3ヶ月程度」ということで一挙に廃棄してしまうのではなくて、できるだけ連絡が取れるまで、現在の居所が把握できるまで、保管していただくのが望ましいなと、私は考えております。
 いずれにしましても、法的に、市区町村長には通知カードをお届けいただくという責務がございますので、現実的な対応をしっかりとしていただきたいと考えております。

問: 朝日新聞の内藤です。マイナンバーの関連でお伺いしたいのですが、先日、大阪市天王寺区での印刷漏れが発覚してまして、その前にも、複数の自治体で情報処理ミスで刷れていなかったところがありましたが、それを含めて全部配達が終わるのはいつなのかというのと、そういった自治体でいろんなミスが相次いでいて、しかも、先ほど質問にあったように、10%が返戻されているという中で、自治体の負担の課題になっていますけれども、それでも、来年1月からの制度の利用開始、それから、個人番号カードの配布開始に対して、影響がないと言えるレベルなのかどうかというのを教えてください。

答: まずは大阪市の事案でございますけれども、これも今、大阪市で、届かなかったという影響を最小限にするために、対象になった方に連絡を取っていただき、必要に応じて、マイナンバー入り住民票を交付する、また、個人番号カードの申請書が通知カードについていましたから、これを封筒と共にお渡しする、といった対応が必要だと考えまして、総務省から大阪市に対してこういった対応をすること、つまり、対象の方に迅速に連絡して謝罪を行い、無償でマイナンバー入りの住民票の写しを交付するということで、今回の事務処理誤りの影響を最小限にするように指示をしました。
 通知カードの作成は、12月24日目途ということでございます。配達については、年内に完了するように日本郵便の方で頑張っていただくということでございました。
 それから、先般発覚しました5市町でございますけれども、これも12月20日までに配達ということで聞いております。
 そういうことになりますと、これから新たに生まれてこられる方ですとか、新たに入って来られる方、こういった方にはその都度発行していくことになるんですけれども、現段階では、来年からのマイナンバーの利用に、特に影響は出ないと思っております。
 どうしても受け取り損ねてしまったという場合には、マイナンバー入りの住民票の写しの発行などで番号を把握していただきたく存じますが、何といっても、市区町村に早く取りに行っていただくということ、それと、不在通知が入っていた郵便局に、できるだけ早く御連絡いただくということが、まず最優先でございます。

<沖縄基地問題を協議する組織>

問: 日経新聞の天野と申します。昨日、大臣も出られた全国知事会議でですね、その前の協議の中で、沖縄県の提案で、基地問題を協議する組織を知事会内に作ろうという方針が決まりました。国防政策なんでですね、地方団体、自治法上の地方団体がどういうふうに関係できるのか分かりませんけども、これ、大臣の方で何か評価、期待があればお願いします。

答: 昨日、私が出席していなかった時間帯の知事会議でのお話し合いの内容について、今の段階で、私、把握をしておりません。
 ただ、知事会議の中で、沖縄の振興に関する何か組織を作ろうというお話ですとか、沖縄県に限らず基地所在の自治体についてはまた別途協議会等ございますけれども、知事会議の中でも沖縄県についてしっかりと振興を図っていく応援をしようということであれば、それはそれで望ましいことなのだろうと思います。

問: 各社よろしいでしょうか。では、ありがとうございました。

答: はい。どうもお疲れ様でございます。


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