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2016年9月16日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 今朝、官邸は、閣議、閣僚懇のみでございました。

【「有料老人ホームの運営に関する行政評価・監視」の結果】

 本日の閣議におきまして、私から厚生労働大臣に対し、「有料老人ホームの運営に関する行政評価・監視」の結果に基づく勧告を行う旨、発言しました。
 本勧告におきましては、有料老人ホームの施設数や入居者が急増していることに加えまして、未届の施設が増加していることも踏まえ、施設入居者の保護を図る観点から、①関係機関との連携による未届施設の把握及び届出の促進、 ②集団指導等の活用による効率的・効果的な指導監督の実施の促進、③有料老人ホームに関する情報の公開の促進などを求めています。
 この勧告を着実に実行し、施設入居者及び入居希望者の方々のさらなる安心・安全の確保を図っていただきたいと考えています。
 詳細につきましては、行政評価局評価監視官室にお問い合わせください。

【平成28年度震災復興特別交付税の9月交付】

 本日、平成28年度震災復興特別交付税の9月交付額を決定し、その内容について、先ほどの閣議で報告いたしました。
 平成28年度の震災復興特別交付税については、復旧・復興事業の実施状況などを踏まえつつ、年度半ばの9月及び年度末の3月の2回、決定・交付を行うことにしています。
 震災復興特別交付税の9月交付額は3,054億円であります。東日本大震災に係る被災団体の実施する様々な復旧・復興事業の地方負担や地方税の減収などを措置することにしています。
 引き続き、被災団体が東日本大震災からの復旧・復興事業を円滑に進めることができるよう、その実情をよくお伺いしながら適切に対応してまいります。

【マイナンバーカードを活用したコンビニ交付等導入促進通知】

 本日、全国の市区町村に対しまして、「マイナンバーカードを活用した住民サービスの向上と地域活性化の検討」について通知しました。
 かねてから、私は、「マイナンバーカードの普及促進のためには、住民の皆様の利便性の向上を更に図っていくことが必要」であると申し上げてまいりました。
 この通知は、多くの国民の皆様に、マイナンバーカードの便利さを実感いただけるよう、全国の市区町村に対しまして、「戸籍や住民票などのコンビニ交付」、「マイキープラットフォーム」、「マイナポータルを活用した『子育てワンストップサービス』」について、早期かつ積極的な導入の検討を要請するものでございます。
 例えば、「コンビニ交付サービス」は、参加自治体の住民の方であれば、全国のコンビニで、住民票の写しなどの証明書がいつでも取得できるサービスです。
 今年度からは、「住所と本籍地が違う方でも、住所地で戸籍の証明書の取得ができる」サービスが始まっています。
 また、マイナポータルでは、「情報提供ネットワークシステム」を通じた住民情報のやりとりや、行政機関が保有する住民情報を、自ら確認できるだけではなく、いわゆる「プッシュ型」サービスとして、行政機関から自宅パソコンにお知らせが届き、地方自治体のサービスの検索や各種手続きのオンライン申請が可能となり、「子育てワンストップサービス」も利用できるようになります。
 具体的には、「児童手当の申請」、「認可保育所の入所申請」が、役所に出向かなくてもオンラインでできますし、「予防接種」や「乳幼児検診」のご案内が適切な時期に「プッシュ型通知」として役所から届けられるようになります。
 このようなマイナンバーカードによる「利便性の向上」効果を全国の皆様にお届けして、「カードを持ってよかった」と思っていただけるようにしたいと考えています。
 この通知を踏まえて、全ての市区町村において導入に向けた検討がなされることを、強く期待しています。

【地方公共団体情報システム機構の定款の変更認可】

 本日、「地方公共団体情報システム機構(J-LIS)」から認可申請がありました定款の変更について、認可を行いました。
 この定款の変更は、J-LISの意思決定機関である「代表者会議」のガバナンスを強化するために、「代表者会議に出席することができる地方3団体選出委員の代理委員を原則首長に限定する」、つまり、事務局の方の代理は認めないということのほか、「情報システム監査及び情報公開の実施等を明文化することで、より一層の情報システムの安全性及び信頼性、運営の透明性を確保」しようするものでございます。
 J-LISにおかれましては、改正した定款に基づき、適切な業務運営を行っていくことを、期待いたしております。
 以上です。


〔質疑応答〕

<NHKのネット配信の対する受信料の在り方>

問: 幹事社の朝日新聞の上栗です。1問お伺いさせていただきます。先日、NHKの石原経営委員長が、会合のレクの中でネットでの番組の同時配信に対しても積極的なお考えと、同時に、その場合は経営を維持するために何らかの受信料をいただく必要があるというお考えを述べられました。
 総務省でも、放送を巡る諸課題検討会などでNHKの受信料について話し合われていますが、ネット再配信、そして、その際の受信料の在り方について、大臣のお考えをお聞かせください。

答: 総務省として、現時点でネット視聴について受信料を課すといった方向性や方針というのは、何ら決めておりません。
 「放送を巡る諸課題に関する検討会」の「第一次取りまとめ」の中で、「インターネット活用業務の財源の在り方について、受信料制度の中での位置づけも含め検討していくことが必要」とされておりますので、今後も引き続き検討会で議論を行っていただきます。
 いずれにしましても、放送を巡る視聴環境の変化を踏まえながら、受信料制度を含めた今後の公共放送の在り方については、ネット配信を含めた業務・受信料・経営の三位一体で改革を進めていくことが必要だと考えています。

<「有料老人ホームの運営に関する行政評価・監視」の結果>

問: NHKの伊津見と申します。冒頭御発言がありました、厚労省に出されている有料老人ホームの運営に関する勧告について、改めてこの問題、中でも未届の施設の実態が把握されていないことに対して、各自治体、厚労省にどのような姿勢で取り組んでいただきたいのか、必要があるのか、改めて大臣の方からコメントをいただければと思います。

答: 調査をしました結果、未届施設の把握が不十分でございます。これは、地域包括支援センターなどの関係機関との連携によって、未届の施設の実態把握を徹底していただきたいと思っています。
 このほかにも、有料老人ホームに該当するか否かの判断基準が不明確だという問題もございましたので、有料老人ホームの判断基準を整理していただいて情報提供するということ。また、有料老人ホームの該当性を判断するための情報の入手が困難であるということについても、ケアマネージャーの方々などの情報を活用するなど、該当性の判断が行えるような取組方策も検討していただかなければなりません。
 更に、未届施設に対する届出指導が不十分だと考えています。これも、介護保険担当部局との連携などによって未届施設の届出促進を徹底していただくということです。
 そして、立入検査や事故報告が行われていないなど、指導監督も不十分でございます。これも、自主点検など、事故報告の徹底を含めて、効率的・効果的な指導監督を実施していただかなければなりません。指導勧告を補完する第三者性に留意した評価の仕組みというものも、検討していただきたいと希望しています。
 先ほど申し上げましたように、情報公開をしっかりと行っていただくことが、利用者保護につながっていくものと考えます。

<マイナンバーカードを活用したコンビニ交付等導入>

問: すみません、大臣。私からもう1問。冒頭おっしゃられた、マイナンバーカードを使ったコンビニでの住民票交付なのですけれども、今年の1月から、具体的にサービス始まって、実際、今まだ14%ぐらいの自治体しか対応していないということなのですけれども、早期に積極的にということなのですけれども、大臣の鶴の一声だけで広がれば非常にいいのですけれども、なぜ今14%にとどまっていて、これを拡大するためには何が必要だというふうにお考えでしょうか。

答: 私自身の例を挙げますと、選挙に立候補する時に、戸籍の関係書類や住民票が必要でございます。私は奈良県大和郡山市に住民票があり、そこに住まいがございます。他方、結婚をしておりまして、戸籍の関係書類は福井県鯖江市にあります。そうすると、解散があって選挙公示日まで割と近いという時期に、息子に福井県鯖江市役所まで行ってもらって、それをまた郵送してもらってというようなことになっています。私が事務所を置いております奈良県生駒市はこのコンビニ交付サービスに参加しているのですが、肝心の大和郡山市や福井県鯖江市が参加をしておらず、結局、書類を整えようと思うと大変不便です。
 同じようなことは、多くの方が経験されていると思います。単身赴任で地方に出ておられる方が、急に民間等の手続きにおいて書類が必要だというような場合もありましょうし、地方に移住された方が、元々都市部にお家も持っていらっしゃって、そこに置いていらっしゃるということもあるかと思います。
 よくよく考えてみると、これは全市区町村が参加をしてくださらないことには、なかなか国民の皆様全体の利便性につながらないと思いました。
 複数の市長に事情を聞いてみますと、まず、「どういう手続きをしたら参加できるのか分からない」ですとか、「サービスに参加するためにお金かかるのでしょう」というような話があります。
 例えば、「J-LISの運営負担金がかかりますか」とか、それから、「システムの構築費もかかるのだろうけれども、大体どれぐらいのお金が必要なのか」とか、「とにかく、1からどういう手続きをしたらいいのか分からない」というお声もありましたので、改めて、手続きについても整理し、なおかつ市区町村の夜間・休日開庁の負担が軽減されたり、窓口の職員の方々の負担も軽減されたりしますので、利便性がどう向上するか、どういう手続きをしたらいいか、そのような資料もお付けして送らせていただきました。
 それから、特に子育て世代の方々が期待しておられるのは「マイナポータル」だと思っております。これも全ての市区町村が参加していただいたら、本当に便利なものになってきますから、来年に向けてしっかりと検討していただきたいということで、要請をさせていただくこととしました。
 数字を申し上げますと、本年9月1日現在の参加自治体数は250。これは「コンビニ交付サービス」でございます。人口合計にすると5,014万人。今年度末には370自治体で7,150万人が対象となります。
 平成26年度の調査において、「時期は未定だが参加する意向がある」と答えてくださった自治体の数を加えますと、総計800自治体、人口にしますと1億660万人になりますので、一定のペースで参加自治体は増えてきてはいるのですが、やはり全国の自治体に参加していただいて初めて、人の移動が起きている中で、皆さんにメリットを感じていただけますので、コンビニ交付導入のメリットと手続きと費用負担を、まず明確に知っていただくということが目的でございます。

<蓮舫民進党新代表に対する期待>

問: 日経新聞甲原です。一言お願いします。昨日、民進党の代表選がありまして、蓮舫さんが代表に就任されましたが、民主党時代も含めて、女性の代表は初めてでございますけれども、女性の政治家のお一人としてコメントをお願いします。

答: 蓮舫さんが全体の6割近いポイントを獲得して、新しい代表に選出されたということで、一女性としてでもございますが、同僚の国会議員としても、心からお祝いを申し上げたいと思います。
 これから臨時国会がいよいよ開会するのですが、新しい代表の下で、蓮舫さんがおっしゃっていたように、「反対ばかりじゃなくて、提案する政党を目指す」という、そういった歩みを期待したいと思いますし、私たちも気を引き締めて、しっかりと真剣に政策実現に取組んでまいりたいと思います。心からエールを送ります。

問: よろしいでしょうか。ありがとうございました。

答: お疲れ様でございました。


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