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2017年4月7日 記者会見

更新日:

〔冒頭発言〕

 皆様、おはようございます。
 今朝、官邸では、総合海洋政策本部会合、閣議、閣僚懇がございました。
 冒頭、私からはございません。


〔質疑応答〕

<スマートフォンに本人確認機能を取り入れることの実現に向けた取組等>

問: 幹事社の時事通信増渕から質問いたします。マイナンバーカードの利便性向上に向けまして、スマートフォンに本人確認機能を取り入れるということを検討していると聞いています。今後どのように取り組んでいくのでしょうか。また、今後、公的個人認証法など、法律の改正というのは必要になるのでしょうか。お願いします。

答: 皆さんも御承知の通り、今、総務省では、マイナンバーカードのメリットを国民の皆様に実感していただくために、カードの利活用方策について検討しています。
 その中で、「スマートフォンへの利用者証明機能の搭載」についても検討を進め、平成28年11月の第5回の会合では、Android搭載スマートフォンとiPhoneの両方について、技術面・運用面での課題の検討を開始することとしました。
 これを受けまして、平成28年度に両方のスマートフォンに利用者証明機能をダウンロードする実験を行い、技術的には実現可能であるとの見通しが得られ、先日、その成果についてデモンストレーションを行いました。
 今や国民の皆様の「生活インフラ」でありますスマートフォンに、マイナンバーカードの利用者証明機能が搭載されましたら、生活に身近なサービスでの利活用が進むことで、マイナンバーカードの利便性向上が大いに期待できると思っています。
 3月17日に公表させていただいた「マイナンバーカード利活用推進ロードマップ」におきましても、平成28年度の実証実験の結果を受けて公的個人認証法の改正について検討を行い、平成31年中に、SIMカード等へのダウンロードサービスの実用化を図る旨、記載しております。
 今後、携帯電話事業者の御協力も得ながら、運用面や制度面での検討を進めまして、このロードマップに従って、着実に取り組んでまいります。
 スマートフォンへのマイナンバーカードの利用者証明機能のダウンロードの実現に当たりましては、私自身、利用者目線に立った整理もこれまで重視してまいりましたが、一方で、なりすましの防止など、セキュリティ確保の観点についても十分配慮する必要がございます。
 28年度の実証実験の結果を受けまして、この実施体制など運用面を固めた上で、それを踏まえた法制度面の検討を進めてまいります。
 公的個人認証法については、最低限対応すべき点がございますので、ここをしっかりやっていかなければいけないと思っております。

<今村復興大臣の記者会見での発言について>

問: 共同通信の奥田と申します。今村復興大臣が4日の記者会見で、原発事故の自主避難者の帰還について、本人の責任、判断だという発言をしました。これに関して自主避難者の方からは、当事者意識に欠けるといった批判が出ていまして、これに関して、大臣の御所見をお聞かせ願えればと思います。

答: 今村復興大臣の御発言は、私も報道で承知しておりますが、その日のうちに改めて会見をされて、「感情的になってしまい、冷静なやりとりができず、お詫びを申し上げたい」と、謝罪されたと承知しております。
 また、昨日の衆議院の委員会でも、「自己責任」とおっしゃったのは、「自己判断」と言いたかったことも含めて説明されて、「深くお詫びする」との発言をされたものと承知をしています。
 総務省としましては、自主避難されている方々の支援という、所管外の事項になりますので具体的なコメントはしにくいのですが、人的支援、財政的支援をはじめとしまして、被災自治体が必要な復旧・復興事業を確実に実施できるように、被災自治体の支援をしてまいりたいと思っております。
 また、住宅確保に関しましては、福島県におかれまして、自主避難者に対する仮設住宅の供与終了後も、支援策を策定して取り組まれるとの状況にあると考えておりますので、人的・財政的支援をはじめ、被災自治体が必要な事業に取り組んでいけるように、万全を期してまいりたいと思っています。

<NHK子会社の利益剰余金についての見解>

問: 朝日新聞の徳島といいます。NHKの子会社についてなのですけれども、会計検査院が多額の剰余金の存在を指摘しました。NHKは収支均衡が原則で、本来は受信料の値下げなどに充てられるべき利益が子会社に流れて、そこで蓄財されていたという指摘があります。大臣の御所感をお願いします。

答: NHKの子会社が、利益剰余金を活用して、各種の必要な投資を行ったり、配当を増やしたりすることは、一義的には各社の経営判断に委ねられているものでございます。
 しかしながら、利益剰余金については、NHK本体への適切な還元という点について、私自身大変強い問題意識を持っておりましたので、昨年、NHK平成28年度予算に付する「総務大臣意見」においても、子会社改革のポイントの1つとして指摘をしてまいりました。
 昨年だけで4回、大臣発言やNHK予算や決算に付する「総務大臣意見」の中で、この点を指摘してまいりました。
 NHKでは、昨年3月16日に策定された、「NHKグループ経営改革」の一環として、「子会社の利益剰余金の適正な還元のあり方」についての検討を進められ、平成28年11月8日の時点で、
 ・ 平成29年度においても、子会社に対し、特別配当を含めた大型配当を要請していく
 ・ 配当性向についても見直しを行って配当規模を確保していく
 ・ 放送・サービスの充実に貢献するような施策や情報セキュリティ強化などへの投資を計画し、実行する
といった方針を公表しておられます。
 しかしながら、まだ道半ばだと考えておりますので、更に取組を具体化していただきたいと考え、NHK平成29年度予算に付する「総務大臣意見」におきましても、「特に、これまでも指摘してきた子会社の利益剰余金の協会への適正な還元について、組織をあげて取組を加速化し、早急に結論を得ること」と指摘させていただきました。
 NHKにおける今後の取組をしっかり注視させていただきます。

<ゆうちょ銀行「口座貸越サービス」の全直営郵便局販売の意義>

問: 通信文化新報の園田です。ゆうちょ銀行が認可申請中の新規業務のうち、「口座貸越サービス」について、全直営局、直営郵便局で販売を想定していることの意義について、大臣のお考え、御所見をお聞かせください。

答: ゆうちょ銀行の新規業務の申請につきましては、前回の申請(平成24年9月3日)から4年以上が経過したものですから、「4年前の申請のままでいくのか、それとも、金融環境を踏まえて変更点があるのか」、ゆうちょ銀行のお考えをしっかり伺うことについては、これまでも申し上げてまいりました。
 そして、4年以上結論を出さないことも、これは政府としての姿勢に問題があると私自身は思いましたので、その可否も含めて早急に結論を出したいとの思いがございました。
 ゆうちょ銀行からは、現下の金融環境や変化の激しさを踏まえて、更なる企業価値の向上のために何を優先すべきかを検討された上で、郵便局ネットワークを通じて提供することで、全国の利用者の更なる利便性を向上させる観点から、郵便局でも取り扱われる口座貸越サービスの認可申請を新たに行われたのだと存じます。
 総務省としては、郵政民営化法に則りまして、既に4月3日付けで郵政民営化委員会に対して、この申請について意見を求める手続を取ったところであります。委員会の御意見も踏まえながら、速やかに審査を進めたいと考えています。

問: ほか、よろしいでしょうか。では、ありがとうございました。

答: お疲れ様でございました。


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