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子供を守る力⑤

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 ご家庭や地域社会で、「生命の連続性」や「日本のしきたり」について学ぶ機会を増やすことも、子供を守る力になると思います。
 

 安倍内閣が「教育基本法」の改正を断行する前には、教育から宗教的な「伝統・慣習」まで排除しようとする圧力が強かったのですが、神道や仏教に由来する伝統や慣習から私たちが学べることは多々有ります。
 

 数年前にも本欄に書いたことと一部重なりますが、ご容赦下さい。
 

 奈良県では神社やお寺で開催される盆踊りが多いのですが、あるお寺の御住職が、参加者に対して「7代前までのご先祖様の霊をお慰めする気持ちで踊って下さいね」と呼びかけられたことがありました。
 

 直系のご先祖様だけでも7代で254人も居られます。
 全てのご先祖様が、無事に生まれて大人になり、配偶者に出会うことができ、子宝にも恵まれ、その子供が大病もせずに無事に大人になり…という信じ難い程の幸運が続いて、やっと私たちは生まれてくることができたのです。
 

 自分の生命も他人様の生命も、多くのご先祖様が奇跡的に繋いで下さった尊く重く掛け替えのないものだと気付かせていただけました。
 

 また、日本人が季節の節目に執り行ってきた数々の行事や慣習の中にも、家族の絆を強め、祖先への感謝や生命を繋ぐことへの願いを込めた意味が有るようです。
 

 元宮内庁書陵部主席研究官であり奥羽大学教授の飯倉晴武氏が著されてベストセラーになった『日本人のしきたり』(青春出版社)は、面白い本でした。
 

 同書によると、お正月のしめ飾りに使われるウラジロは、常緑の葉であることから長寿を願ったもの、ユズリハは、新しい葉が出てきて初めて古い葉が落ちることから「次世代に家系を譲って絶やさぬ」という願いが込められたものだそうです。
 

 お歳暮も、もともとは正月を前にして仕事などで帰省できない子供や遠くの親戚たちが、祖先の霊を守る本家の祭壇に供えてもらうために供物を贈るようになり、それとともに親たちの長寿も願ったのものだと書かれています。
 

 日本の伝統的な慣習の中には、先人の知恵や願いが沢山詰まっていることが分かり、嬉しくなりますね。
 近年では、お正月にしめ飾りをしないお宅や車も多く、お中元やお歳暮も「虚礼廃止」と敬遠され、少々淋しく感じます。
 

 子育て世代の方々には、是非ともお子さんに、生命の連続性の意味を伝えてあげて欲しいと願います。
 また、日本の心豊かな慣習についても、将来に渡って継承していっていただきたいと思います。
 

 私たちが素晴らしい伝統文化を継承し、家族の価値を再構築することで、日本は良い方向に進んでいくのだと確信しています。
 

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