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東日本大震災1周年追悼式に参列して

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 今日は3月11日。あの東日本大震災の発生から1年が経ちました。振り返ると、短かったようであり、気が遠くなるほど長かった1年でもありました。


 東京の国立劇場では、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、政府主催の「東日本大震災1周年追悼式」が挙行され、私も参列してまいりました。

 国歌斉唱後、発災時刻の14時46分には犠牲者の御霊に黙禱を捧げ、野田総理式辞の後、天皇陛下の御言葉を賜りました。


 天皇陛下の御言葉は、犠牲者を悼まれ、被災者の苦しみに思いを致されるとともに、被災地で困難な任務に従事された方々やボランティアの方々、今もなお福島原発で闘っておられる方々、ご支援下さった諸外国の方々等に対する感謝や労いのお気持ちが溢れた温かいものでした。


 手術後間もない天皇陛下がどれほど無理をしてご臨席下さったことかと思い、常に国民の痛みに寄り添って下さろうとする大御心に胸を打たれ、天皇皇后両陛下が慰霊塔に深々と礼をされる後ろ姿に涙が溢れました。


 しかし、悔しいことに、天皇皇后両陛下が壇上にお出ましになった時にも、御言葉を賜る時にも、御退席の時にも、私たち参列者は起立を許されませんでした。


 開式前に、司会者が、両陛下のお出ましや御退席に関しては「ご着席のままでお願いします」と繰り返し、一方で国歌斉唱や黙禱の時には「ご起立下さい」とのアナウンスでしたから、警備上の理由ではないはずです。


 国会の開会式では、天皇陛下のお出まし、御言葉の拝聴、御退席まで、私たちは起立したままで敬意と感謝の念を表することが通例ですから、天皇皇后両陛下に対して申し訳なく居たたまれない気持ちと、追悼式実行委員長である野田総理への怒りや悔しさで体が震えるほどでした。

 今日は、被災地はもとより全国各地で慰霊式が挙行されましたから、参列された方も多いことと存じます。

 突然に命を奪われた方々の無念、愛するご家族を亡くされた方々の深い悲しみ、思い出の詰まった我が家を離れて厳しい避難生活を送っておられる方々の苦しみ…。
 そこには、当事者でない限り、決して「理解できる」とは言えない想像を絶する苦悩がありましょう。


 同時に、日本中の誰もが当事者となり得ることでもあります。


 とにかく、予算編成権や行政執行権を持つ民主党政権には、もっともっと被災地の復興への取組みを急いでいただきたいと切望します。


 余りにも遅い。遅過ぎます。
 国会でとっくの昔に可決成立した平成23年度補正予算による復興関連費も、執行されなければ意味がありません。執行状況は、未だに道路等が3.8%、病院等が5.2%。ガレキ処理は6%程度。

 首都圏直下型地震や東海・南海・東南海連動地震への不安も募る昨今、新たな防災対策事業の実施も急がれます。


 政権交代直後は、「コンクリートから人へ」をスローガンにしていた鳩山内閣によって、自民党政権時代に進めていた高速道路耐震補強工事は予算執行停止に、小中学校耐震工事予算も大幅減額になりました。
 昨年の大震災や台風被害を受けて民主党の方針は変化しつつあるようですが、そもそも想像力に欠け、危機管理意識が希薄だった方々ですから、全幅の信頼はおけません。


 東日本大震災発生直後から、自民党の同僚議員とともに昼夜を分かたず被災者の方々の声を伺い、各省庁に対して必要な措置を申し入れてきた者の1人として言わせていただくと、民主党議員の言動には、単なる専門知識不足や防災事業への無関心では済まない無責任さを感じ続けてきました。
 「復興再生基本法案」「ガレキ処理特措法案」「東日本大震災2重債務救済法案」「私立学校建物等災害復旧事業特別助成措置法案」「原子力損害賠償仮払い法案」「福島原発事故調査委員会設置法案」など早急に必要な法案を、内閣に先駆けて作成してきたのも自民党でした。


 心静かに犠牲者を追悼するべき日ですから、これ以上は書きませんが、政権を担っている与党の責任は重大です。
 野党議員ができることには限りがありますが、国民の生命を守るという最も重要な使命に、精一杯の力を注いでまいりたいと存じます。


 最後になりましたが、この数か月間、寝食を忘れて追悼式の準備に奔走してこられた政府担当職員の皆様の御苦労には、感謝申し上げております。

 

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