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「刑法改正案(日本国旗損壊罪の新設)」について

更新日:

 私が議員立法で国会提出を目指していた「刑法の一部を改正する法律案」(日本国旗損壊罪の新設)については、未だ自民党内の審査手続をクリアできる見通しが立たないことから、このコーナーにも書かずにおりました。
 

 ところが、先週末に河野太郎衆議院議員が公式サイトのコラムに紹介して下さったり、産経新聞のネット・ニュースで報道されたりしたことから、週明けより、私の事務所に法案内容のお問い合わせを下さる方が増えましたので、書かせていただくことにしました。
 

 現行の「刑法」では、第92条に、「外国国章損壊罪」の規定があります。
 

《刑法第92条》
1項「外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」
2項「前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない」
 

 一方で、日本国旗の損壊等については、刑法には規定がありません。
 

 私は、日本国の国旗を損壊する行為によって侵害されるもの、つまり、国旗が象徴する国家(あるいは歴史的・文化的な共同体としての我が国)の存立基盤・国家作用という「国家法益」や、国旗(ないし国旗が象徴する国家)に対して多くの国民が抱く尊重の念や、国民の自国についての帰属意識・一体感という「社会法益」を守ることが必要だと考えています。
 

 そこで、少なくとも刑法に於けるアンバランスを是正する意味で、日本国国旗を損壊する行為についても、外国国旗損壊と同様に処罰の対象とする「刑法改正案」を書いてみました。
 

 条文は、「日本国に対して侮辱を加える目的で、国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」、「この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する」という簡単なものです。
 

 構成要件については、「表現の自由」などの憲法論争を避ける為、敢えて現行法の外国国旗損壊罪と同じにしました。「侮辱を加える目的」「損壊・除去・汚損する行為」といった点は共通で、「法定刑」も同じです。
 

 私の意図は、この法改正によって、「日本国国旗を破いたり燃やしたりした日本人や在日外国人をどんどん逮捕する」などというものではありません。
 

 あくまでも日本人として、「日本の威信・尊厳を象徴する国旗」に対する愛情や誇りを、せめて外国国旗が刑法で保護されているのと同程度には、守りたい…という思いです。
 

 現行法の「外国国旗損壊罪」についても、第92条に抵触したと司法が判断した適用事例は多くなく、私が知る限りでは1件です。
 ただし、大使館等に掲揚されているものも含めて、他人が所有する国旗を損壊した場合には、「器物損壊罪」は適用されています。

 仮に、外国国旗にしても、日本国旗にしても、厳密に「損壊」「除去」「汚損」の行為を処罰しようとするならば、かなり詳細な規定を整えなければならなくなります。
 

 実は、詳細な規定を備えた案も作成してはみたのですが、例えば、「公然と国旗に対する侮辱をした場合」ということで様々なケースを考えて書き込んでみると、「自宅で国旗を破いて、その画像をインターネットで流布した場合」なども含まれ、とても刑法には馴染まない長文になる上、自民党内ですら大論争になりそうな厳しい規制になってしまいます為、こちらはペンディングに。
 

 以前にも書きました通り、法律案を書く作業以上に大変なのが、自民党内の法案審査をクリアすることです。
 

 この法律案の場合でしたら、法務部会、政策会議(正副政調会長会議)、シャドー・キャビネット、総務会、法案説明会の5回の会議で、出席者全員のご了解を戴かないと、国会には提出できません。
 

 ここ3週間は、自分の政務日程の多くをキャンセルして、衆参両院の自民党議員を訪ね歩いては、法律案の内容説明と賛同のお願いを続けてまいりました。
 

 この刑法改正案は、2月23日の法務部会(平沢勝栄部会長)では了承され、同日の政策会議でも了承されました。
 ところが、3月3日のシャドー・キャビネットでは、残念ながら全会一致に到らず、今後の見通しは不明です。
 

 反対なさった議員の事務所にも、2週間前には法案資料を届けて、説明に上がる面談時間を戴きたいとのお願いをしていたのですが、お返事を戴けないままにシャドー・キャビネット開催日となってしまい、自分の不手際を悔やむばかりです。
 

 諸外国の例を調べてみても、「自国の国旗を保護する法律」を整えている国は多く、それほど批判される法改正を提案しているつもりはないのですが、人によって多様な考え方がありますから、粘り強く理解を求めるしかありません。
 

 そんなわけで、現状は「まな板の上の鯉」状態ではありますが、党内審査手続を続行していただけることを祈りながら、諦めずに頑張ってまいります。
 

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