コラム

  1. TOP
  2. コラム
  3. 大和の国から 平成15年11月~平成17年8月
  4. 韓国ドラマと外交戦略?

韓国ドラマと外交戦略?

更新日:

 テロや天災の影響で旅行業界がダメージを受ける中でも、韓国旅行は依然、大人気の様子です。「韓流ブーム」は健在ですね。

 国会議員だった頃の私は、「日本の歴史教科書記述内容や総理の靖国神社参拝について内政干渉をしてくる中国や韓国に対して、政府は厳しい姿勢で臨むべきだ」などと発言しておりましたので、主人は私のことを「韓国嫌い」だと信じ切っていた様です。
 ところが、最近、私が韓国ドラマにハマッているのが主人にバレてしまい、呆れられること・・。「政治的主張とドラマの嗜好は別やで」と言い訳するも、冷たい目で見られています。
 
 韓国ドラマでは、「有り得な~い」と思う程に主人公が次々に苦難に見舞われる割に、大筋のストーリー展開は妙にまどろっこしかったりもするのですが、私が惹かれてしまった理由は、「長幼の序」「家族の絆」といった現代の日本人が忘れがちな価値観が至る所に登場するからなのです。
 台詞でも、「親の言うことは絶対だよ」「年長者に向かって、その口のきき方は何だい」「お父さんとお母さんを誰よりも尊敬しているわ」等々、何だか懐かしい感じがして快いのです。

 数年前に「スカートの風」で有名な作家の呉善花(お・そんふぁ)さんのお話を伺ったことがあります。
 彼女によると、韓国人には、過去に奈良文化や京都文化を伝承してやったのは自分たちの祖先だという誇りから、「自分たちより遅れていた日本人が、前に進むことは許さない」という気持ちが有るのだそうです。
 「韓国は家族主義ですから、家族の中で兄弟がいると、弟がいかに立派であっても、お兄さんの上に立つと非常に傲慢だと言われるんです。常に腰を低くしてお兄さんを立てるのが礼儀正しいことですし、それが立派だと思われているんですね」、「ですから、日中韓を見る時もそうなんですが、(兄貴分の)中国はいかに威張っていても許せるんですけど、(弟分の)日本に威張られると『許せない!』という気持ちが常にあるんじゃないかと思いますね」と、日韓摩擦の原因を分析して下さいました。
 やっと最近、韓国ドラマを観て、呉さんが言っておられた意味が何となく理解できるような気がしています。

 「つまり、ドラマを観ながら韓国の家族主義を勉強し、外交戦略を練っているわけやがな」と主人に言ってみましたが、「最近の君はキムチ鍋にもハマッているようだが、キムチと外交はどう関係が有るんだ?」と鼻で笑われてしまいました

前のページへ戻る

  • 自民党
  • 自民党奈良県連
  • リンク集