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国旗への侮辱

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 サッカー・アジアカップの日中決戦では、日本チームの連覇が嬉しかったものの、中国人サポーターたちの余りに無礼な振る舞いには、強い憤りを感じました。
 報道によると、君が代の演奏中には大ブーイングで演奏が聞き取れなかった程だというし、表彰式では「小日本、ばかやろう」のヤジが飛んだらしいし、場外では日本の国旗を燃やしていたとか・・。
 
 経済産業省勤務時代に、APECやWTOの閣僚会合の際に、中国の代表から「次回の万博開催地が中国になるよう、応援して欲しい」と頼み込まれ、「中国による模造品や海賊版で、日本企業の被害額は甚大です。中国政府として、知的財産権保護対策に協力するならば、万博開催地として中国が選ばれるように協力しましょう」という取引をしたことを思い出し、大いに後悔しました。
 今回のようなことが再び起きるのであれば、オリンピックや万博など国際的行事の開催能力が欠如した国と言わざるを得ません。

 自国の国旗や国歌を尊重する教育を受けずに育った日本の若者たちが、国際的なスポーツ・イベントで自国や他国の国旗掲揚・国歌斉唱時に起立しなかったことを非難されてきました。
 私も国旗に敬意を払わない日本人観客の姿勢を大変残念に思ってきましたが、彼らは自国・日本の国旗や国歌にも敬意を払わないわけですから、悪気の無い「非常識」だと言えるでしょう。

 しかし、今回の中国人サポーターのケースは、反日教育による悪意と憎しみに満ちた「確信犯的無礼」でした。
 というのは、中国では、憲法で国旗を規定し、「国旗法」で「官公庁や学校等での掲揚義務」と「尊重義務」を規定し、刑法で「国旗侮辱罪」を設けています。教育内容の国家基準である「教学大綱」により、「国旗の意義や尊重義務」を学校で教え、「月曜朝の国旗掲揚・国歌斉唱義務」も課しています。
 つまり、日本の若者たちと違って、子供の頃から国旗や国歌を尊重すべき旨を叩き込まれて育っており、他国にとっても国旗・国歌が大切なものであることを理解できるだけの教育を受けているのです。

 米国大統領は、訪中時に、中国の教科書の反米的記述に猛然と抗議しました。
 私は、むしろ「他国の内政事項に干渉しない代わりに、日本の歴史教科書記述にも文句をつけさせない」という外交姿勢を望んでいるものですが、日本の刑法には「外国人による国旗侮辱罪」も規定されていますので、国外での出来事とは言え、少なくとも国旗を燃やされた件については、外交ルートで一発きつくかまして欲しいものです。

 加えて、日本の刑法に、「自国民による国旗侮辱罪」も規定すべきだと考えています。

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