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投票に行こう!

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 京都の街で、芸妓さんとお喋りをする機会がありました。「実は、今年で23歳になるんどすけど、去年の年末まで18歳やて嘘ついて『舞妓』をやっとったんどす」と打ち明けてくれました。  
 
 通常は10代のうちは「舞妓」で、20歳になると「芸妓」になるんだそうですが、彼女に言わせると「舞妓さんの格好の方がかわいらしくて、お客さんにウケるんどす」ということで、年齢を偽って舞妓を続けていたのだそうです。
 ところが、昨年11月施行の衆議院議員選挙の折に、彼女にとっては初めての衆議院選挙投票葉書が届いたので、つい嬉しくなって投票に行ったのだとか。
投票所に着いてみると、選挙管理事務をしていたのがご近所の旦那衆(自治会長でしょうね)で、いつも彼女をお座敷に呼んでくださるお得意様だったのです。「お前、確か3日前にも、自分は18歳やと言うとったな」と年齢詐称がバレてしまい、観念して投票日以降「芸妓」に変身したのだということでした。
 「選挙に行こうなんて思ったのが失敗どすわ」と苦笑する彼女を、「貴女は偉いっ。若者の鏡やで」と誉めちぎった私でありました。

 近年、国政選挙の投票率低下は深刻な状態です。
 明治23年施行の第1回総選挙の投票率は、なんと93・91%。ただし、この頃は「国税15円以上を納付している25歳以上の男性」のみに選挙権が認められていた「制限選挙」でした。
 戦後の選挙法改正で「20歳以上の男女」に選挙権が拡大されて初めて施行された昭和21年の第22回総選挙は72・08%の投票率。
 以後、平成2年の第39回総選挙までは、7割台の投票率が維持されていました。
 ところが、日本新党ブームだった平成5年の第40回総選挙では67・26%、平成8年の第41回総選挙では59・65%まで低下しました。
 投票時間を夜8時まで延長した平成12年第42回総選挙で64・45%に回復するも、昨年の第43回総選挙では59・68%になり、再び6割を切ってしまいました。
 
 参院選への関心はさらに低く、平成4年の参院選では44・52%と、5割を切ったことがありました。 こうなると、有権者の半数以上が選挙に参加しなかったことになり、選挙の有効性や正統性に疑問の声が上がっていますし、何より大切な国会議員の「代表性」が揺らいでしまいます。
 来月は参院選。奮って投票に行きましょうネ。
 
 余話ですが、「真夏でも着物をきちんと着こなして涼しい顔で踊りを披露出来る芸妓さんという職業には、汗かき体質の人はいらっしゃらないんだろうな」と思っておりましたら、前出の芸妓さん曰く「私は、えらい汗かきどす。夏は滝の様な汗で、胸も背中もブツブツだらけどすねん」。がっかりしたような、安心したような・・。

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