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「幸せな事」による経済効果

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 ゴールデン・ウィークはいかが過ごされましたか? 連休中ずっとお仕事に出られていた方も沢山いらっしゃる事と存じます。お疲れ様でございました!
 私は、お招きいただいていた数件の行事への出席や来客対応の他は、法律書や条約集を読み漁り、新しい法制度作りの可能性を考え続けていました。心にひかかっていた政策課題についてゆっくり研究できる幸せな時間を過ごしました。殆ど図書館や事務所にこもっていたので、あまり需要創出には貢献できませんでしたが・・。

 昨年のゴールデン・ウィークは、SARS騒動とイラク戦争勃発で海外旅行が不調でしたが、今年は、海外に出掛けた人が随分多かった様です。
 国内外問わず数泊の旅行に出掛けるとなると、交通機関や宿泊施設だけでなく、衣類や水着の購入、化粧品やカメラフィルム等々、周辺需要による経済効果も無視できません。楽しい事で需要が増えるのは結構な事ですね。

 さて、ゴールデン・ウィークと言えば、「春の叙勲・褒章」の受章者が発表されます。受章者の皆様、ご家族の皆様、誠におめでとうございました。
 この勲章や褒章に関わる経済効果は、大変なものだと聞きます。
 まずは、新聞報道で知人や親戚の受章を知って、祝電やレタックスを送る人、お祝いの品を贈る人々による初期需要が発生します。   
 そして、数ヶ月経過すると、大抵は受章者の友人達が発起人になっての「受章祝賀会」が各地で盛大に催されます。祝賀会場となるホテルや旅館やレストランが潤うだけではなく、参加者がお土産に持ち帰る記念品の需要も発生します。受章者のお名前と菊の御紋が金文字で書かれた漆塗りのお盆や時計が定番の品ですよね。
 また、忘れてはいけないのが、祝賀会の際に受章者夫人がお召しになっている着物。これまで私がご招待いただいた祝賀会では、ご夫人の着物は「一生に一度の祝賀会だから」とわざわざ誂えられた超高級品でありました。受章記念にと子供達から贈られた旅行券で数十年ぶりにご夫婦で旅行したと、嬉しそうに話される受章者も多かったですね。
 このような「生涯で滅多に無い慶事」による需要は、不況下でも大きな経済効果を生む様です。

 先日、町興しや企業・商店の活性化で数々の実績をお持ちの高橋憲行さんにお話を伺いました。  
 地域の特性を生かした表彰制度を作ると経済活性化効果が有るという事でした。例えば、文豪の郷土でしたら「**文学賞」といったものになるのでしょうか。賞の知名度が全国ネットになれば、文学の里という地域イメージ定着が観光振興に繋がるのみならず、受賞者の祝賀会開催による需要も発生するのでしょう。
 私の故郷の奈良県ですと、趣味で仏画や仏像彫刻をなさる方も多いので「仏教美術大賞」だって創れますし、歴史的な木造建築を誇る地域ですから「木造建築技術者大賞」だって創れます。果物や米の名産地、環境保護で実績の有る地域、職人技を誇る中小企業集積地等々・・地域の特性を生かした表彰制度があれば楽しいでしょうね。
 政治家だった頃、多くの美術団体から「総理大臣賞」や「文部科学大臣賞」を取得したいとの要望がやたら多かった事を思い出しちゃいました。大臣賞も、美術を学ぶ方達の励みと幸せになるとともに、経済効果が有ったんやろうなあと思いました。

 また、ゴールデン・ウィークは、住宅展示場が年間で最も賑わう時期だそうです。「ジュン・ブライド」に憧れて6月の結婚を予定されているカップルの衣装選びや引き出物選びもピークの時期だと聞きました。
 「生涯一度の慶事」「一生モノの買い物」「家族の幸せな夢」による経済効果に、大いに期待したいですね。

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