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国会議員が悩む選挙のお礼

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 今週は、自民党大会や各派閥の年始総会なども開かれる為、沢山の自民党国会議員や前議員が東京に集まっています。
 例によって年末年始の地元挨拶回りで疲れ切った顔の人ばかり。特に衆議院議員は、昨秋の総選挙でお世話になった団体や企業への挨拶回りも日程に追加され、例年の何倍もの厳しいスケジュールをこなして過労死寸前といった顔色です。
 「こんなに必死で挨拶回りをしても、事務所には『選挙であんなに応援してやったのに挨拶のひとつも無い』という文句の電話が多いんだよ。僕と面識の無い人が誰かに頼まれて応援してくれたってのも多くて、限りがないんだけどなあ」とコボす議員の多いこと。

 確かに、選挙でお世話になった全ての方々に漏れなく感謝の気持ちを伝えるというのは実に難しいことなのです。
 選挙期間中、候補者本人は早朝から夜遅くまで街頭演説や個人演説会で選挙事務所の外に出ていますから、事務所にボランティアや激励に来て下さっている方々と顔を合わせる機会は殆ど有りません。選挙事務所には顔を出されなくても、ご自宅で推薦葉書を書いて下さっている支援者や友人を連れて個人演説会に参加して下さる支援者もおられます。数え切れないほど多くの方に支えられて選挙をしているわけです。
 ダンボール数箱にもなる選挙中の記録を整理しながら、候補者自身がお世話になった方々全てのお名前を把握するのに半年から一年はかかるんじゃないでしょうか。
 
 それから、公職選挙法178条によって「選挙後の挨拶行為」が制限されていることもご理解いただきたいと思います。
 当選した人も落選した人も、選挙に関する挨拶を目的とした「お礼状の発送」「戸別訪問」「当選祝賀会等の開催」は禁止されており、違反者には30万円以下の罰金との罰則規定もあります。
 この法律に違反して当選礼状を出す陣営もありますが、多くの候補者は一定の期間をおいてから近況報告の手紙を出したり、年末年始の挨拶を名目とした訪問などで感謝の気持ちを伝えることしか出来ないのです。

 選挙で気張って誰かを応援した貴方、「挨拶が無いぞ」などと怒らず、気長に候補者を見守っていてあげて下さいね。

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