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総裁選挙に関するご質問に対して①

更新日:

 自民党総裁を選ぶ選挙戦は、本日を入れて残り5日間となりました。
 全国の自民党員・党友の皆様は、19日までに郵便投票を終えられる予定で、私たち国会議員は20日に党本部で投票します。
 党員票と国会議員票は、同日開票で、20日の夕方には新総裁が誕生します。

 さて、今回の総裁選挙に関しては、私のHPのご意見欄への書き込みやお手紙、事務所へのお電話などで、多くの方々からご質問をいただいております。
 個別にお返事を差し上げる余裕がなく、申し訳ございませんが、特に多くの方からご指摘のありました点につきまして、私に分かる範囲でこのページでお答えさせていただきます。

 多くの方は、私が安倍さんの応援をしているという前提でご質問やご意見を寄せて下さっていますので、安倍陣営の1員としての答え方になりますことをご了解下さい。

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【ご質問1】

 「自民党の職域支部長です。3人の候補者の政策資料を入手しました。麻生さんや谷垣さんの資料は分厚い立派な冊子ですが、安倍さんのものは2つ折りの紙1枚だけでした。どうせ勝てると思って、手を抜いていませんか?」(メール)


【答え】
  
 私も、3候補の資料は全て拝読しました。確かに、安倍候補の資料が最も薄いですね。理由は3つあると思います。
 
①自民党総裁選挙・選挙管理委員会が定める「禁止事項」に「金をかける行為」という項目があります。安倍候補は、この規定を尊重する意向を示しておられます。

②しかしながら、安倍候補を拝見していますと、自民党総裁候補として、内閣総理大臣候補として、できるだけ丁寧に志や政策をお伝えしたい思いは強いようです。
・最近出版された「美しい国」というご著書には、安倍候補が目指す国家像が描かれています。早くから志を固めて準備された1冊だと思います。
・官房長官として取り組まれた社会保障政策や経済財政政策等、次期政権でも継続的に実施すべき政策については、官邸HPや政府発表文書等でご覧いただけます。
・各地方での街頭演説の機会には、限られた時間内で、上記以外に追加的に取り組みたい政策やその地域に関係の深い政策を中心に訴えておられるように感じます。

③安倍候補の資料は、項目ごとの箇条書きにしてあり、表現は簡潔です。論点を絞って行数を費やす方法もありましたが、1国の総理は幅広い政策課題に目配りが必要ですから、敢えて網羅的に問題意識を提示されたものと思います。
また、内閣総理大臣は政府全体の「国家経営哲学・理念」を示すべき存在です。その理念に従って各省庁が法案作成や予算措置を行なうわけです。政策技術面で詳細な記述を避けたのは、衆知を集めてベストな政策手段を講じる為にも、政府内・与党内の議論を縛るべきではないとの配慮かと思っています。



【ご質問2】

「奈良県の党員です。投票用紙が届いた直後に、ある候補からは、私たち一般党員にも立候補の挨拶状が送られてきました。安倍さんの方は、おたくの事務所から電話がかかっただけです。本人から挨拶が無いようでは、安倍さんには投票できません」
                        (同内容の電話多数)

【答え】

 全党員の皆様に対してご挨拶を申し上げたい思いは、候補者本人が最も切実にお持ち
だと思います。
 ただし、自民党総裁選挙・選挙管理委員会が定めた「禁止事項」には、「文書類を郵送
で送付すること」という項目が有り、告示日以降に候補者から手紙が届いたとしたら、その候補者がルール違反をされたということになります。
 安倍候補の選挙対策本部では、応援している個々の国会議員が、各議員に10枚だけ配布された候補者の政策をコピーして地元の市町村支部や職域支部に届けたり、議員の自宅や事務所の電話を使って党員にお願いをするなど、安倍候補が選管規定に違反して莫大な資金を使うことのないように、工夫しながら手弁当選挙に徹しています。



【ご質問3】

「安倍さんには北朝鮮拉致事件解決を期待しているのですが、安倍さんの政策リーフレットでは、2行の記載だけです。熱意が無くなったということはありませんか?」
                             (メール)

【答え】

 熱意が無くなったのではないか、というご心配は無用だと思います。安倍候補の政策資料では、「主張する外交で『強い日本、頼れる日本』」という見出しの後に、「拉致問題、核・ミサイル問題等、北朝鮮問題の解決を目指す」と書かれています。
 紙面の制約からこの簡潔な表現に留まっていますが、総裁選挙告示直後に初めて行なわれた街頭演説で、安倍候補は、拉致問題の解決を熱っぽく訴えておられました。
   
 私自身も、様々な場で安倍候補からは、「国民の生命と人権が侵されている時に、これを回復する為の手段を尽くさない政府であってはならない」という信念を伺ってまいりました。政治生命をかけてでも拉致問題解決への手段を講じられると信じます。



【ご質問4】

「北朝鮮には早急に経済制裁を発動すべきだと思いますが、安倍さんは、何時、どんな制裁をするのか、具体的な解決方法を教えて下さい」 
                        (葉書・メール多数)


【答え】

 具体的な解決手段ですが、現時点で、日本政府の今後の交渉カードの切り方について、「手の内をさらす」ことは、現実的ではないと思います。
誰よりも熱心に拉致問題に取り組んでこられた安倍候補ですから、デリケートな駆け引きの問題を安易に口にすることによって北朝鮮側に情報が抜けるリスクも理解されているはずです。

 何よりもまず「目的」と「手段」をしっかりと見極めることが重要です。北朝鮮問題に関して、日本政府の「目的」は、「拉致された日本人の早期返還」と「核問題の平和的解決」でしょう。それらの目的に対して、最も効果的な「手段」を講じていかなければなりません。
 既に、日本は平成16年以来の立法活動によって、幾つかの「交渉カード」を手に入れました。「改正外為法」(平成16年)、「特定船舶入港禁止法」(平成16年)、「北朝鮮人権法」(平成18年)などの法整備で、合法的に採り得る制裁措置の幅を広げてきまし
た。自民党内ではさらに、マネーロンダリングに対処できる「金融制裁法」の制定を求める声が上っています。
  
 これらの法律に従って日本が使えるカードには、「人道支援凍結」「送金全面禁止」「貿易全面停止」「全船舶入港禁止(北朝鮮に寄港した第3国の船舶も含む)」などがあります。
諸外国との連携を深めつつ、北朝鮮の出方を注視しながら、どのタイミングでどのカードを切っていくのかは、安倍候補の心の中にあると思います。


【ご質問5】

 「安倍さんは、集団的自衛権を行使するという発言をされたそうですが、これは日本にとって危険なことではないでしょうか」  (メール・電話)
 

【答え】

 私の知り得る範囲では、「行使する」「容認する」といった発言はされていないと思います。
 9月5日の記者会見で、「(集団的自衛権は)個別的な具体例について、もう少し、しっかりと検討・研究をしていくべきではないか」と発言されたと聞いています。

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 まだまだ多くのご質問をいただいているのですが、今日はこれ以上の時間が無くてすみません。

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