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「イノベーション25」を閣議決定しました

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 今朝の閣議で、2025年までを視野に入れた長期戦略指針「イノベーション25」と、「イノベーション推進本部設置」が閣議決定されました。
単なる「有識者による提言レポート」に留まらず、「閣議決定文書」とできたことを、とても嬉しく思っています。

 既に報道等でご承知の通り、去る5月25日に、昨年10月から議論を続けてきた「イノベーション25戦略会議」の最終回が開催されました。
この日は、安倍総理にもご同席いただいて、「イノベーション25」の最終報告書を完成させました。

 最終報告書の内容については、報道各社から、「4月頃の段階の内容よりも面白みやパンチに欠ける」「直前まで盛り込まれていたはずの改正を要する法律名や具体的数字が消えている」といった疑問のお声もいただきましたが、これは、私がイノベーション担当大臣として「閣議決定」にこだわったからです。
 閣議決定は、後の内閣まで含めて長期に渡って政府全体を縛るものになりますから、閣議決定文書とするためには、一言一句に至るまで全閣僚・全省庁の賛同を得なければなりません。
 また、国民や国会に対して内閣全体が責任を持つべきものになりますから、確実に期限までに実行を約束できるものに絞り込む必要もありました。
そこで、骨子はそのままにして、具体策の中で期限を切っての確約が現時点では困難だと思われる点について、幾つかは抽象的な表現に留めることとしました。

 穏やかな表現に変えたとは言っても、イノベーションが起きやすい国の形を作っていくという大掛かりな挑戦ですから、かなり激しい国民的議論を呼ぶ内容も含まれています。「最終的な穏やか版にしても、よく各省庁や与党が閣議決定を了解して下さったなあ」というのが、私の率直な感想です。

 国民へのインパクトや参議院選挙に向けた安倍内閣のイメージアップという点を考えれば、閣議決定など目指さず、とんがった表現の有識者による提言レポートのままで発表すればよかったのかもしれませんが、私はあくまでも実行が重要だと考えました。
 安倍総理が「政治は結果だ」という姿勢を貫いておられるのを見るにつけ、ここ1~2ヶ月程の短期的な評判を得ることを画策するよりは、閣議決定でオーソライズした上で、確実に来年度から予算措置も含めて改革をスタートできる体制を組む方が大切だと思いました。

 今朝の閣議で特に有難かったのは、「イノベーション推進本部」の設置を決定していただいたことでした。
 「イノベーション推進本部」は、内閣総理大臣を本部長に、内閣官房長官とイノベーション担当大臣を副本部長に、他の全ての閣僚を本部員とする組織で、これで、「イノベーション25」に基づく施策を長期的に実行していく為に全省庁が一体となった推進体制が整備されることとなりました。
 技術革新は日進月歩ですから、特に技術革新ロードマップ部分は定期的な見直しが必要です。イノベーション推進本部でPDCAサイクルを確立して、常に改善を続けながら着実に実行していきます。
 また、社会制度改革ロードマップについては、敢えて閣議決定文書に明記しなかった改正すべき法律名についても既に論点整理はされていますので、国会の状況を注視しながらイノベーション推進本部で政府内の合意形成ができていくものと思います。

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