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北朝鮮の核ミサイルの脅威

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 今日の早朝、北朝鮮がまた弾道ミサイルを発射しました。政府は分析を急いでいます。

 

 北朝鮮は今月に入って、11日と12日に新たに開発した長距離巡航ミサイルの発射実験に成功したと発表したほか、15日には、西部のピョンアン(平安)南道ヤンドク(陽徳)付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射し、日本の排他的経済水域の内側に落下したと推定されています。

 北朝鮮は15日の発射の映像を公開しましたが、ミサイルは列車から発射されています。2019年5月に発射されたものと類似し、変則的な軌道で飛翔したと見られています。

 

 政府は、当初は、日本のEEZの外に落下したと分析、その後EEZ内と推定されると修正しました。

 北朝鮮のミサイルは、列車や車両から発射され、弾道ミサイルよりも低い高度を放物線ではない変則的な軌道で飛翔するため、探知・追尾することが非常に難しく、従来の弾道ミサイル防衛システムで迎撃することが困難になっています。

 

 金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長は15日夜の談話で、相次ぐミサイル発射は今年1月の党大会で示された「国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画」に沿ったものと主張しました。

 この計画は金正恩(キム・ジョンウン)総書記が報告し、①核兵器の小型化と戦術兵器の推進、②大型核弾頭の生産、③極超音速滑空兵器や原子力潜水艦の開発などが盛り込まれています。

 

 この談話や計画を裏付けるように、朝鮮中央通信は、11、12の両日に発射した新型の長距離巡航ミサイルについても「5カ年計画の重点目標達成のために大きな意義を持つ戦略兵器だ」と説明しています。

 また、米国の核専門家は、北西部・寧辺にある核施設の拡張工事が行われており、核兵器に使用可能な高濃縮ウランの生産能力が最大25%増加する可能性が有ると指摘しています。

 

 米朝非核化交渉が決裂して以降、北朝鮮は「5か年計画」に基づき、着々と様々な核兵器の開発・生産・配備を進め、奇襲や同時多発的な集中攻撃等の運用能力を高めているのです。

 2020年度版SIPRIによれば、北朝鮮は推定約30発の核弾頭を保有しており、我が国を射程に収めるノドンやスカッドER等の弾道ミサイル保有数は、数百発と推定されています。

 

 北朝鮮は、2017年9月3日の第6回核実験で、広島型原子爆弾の10倍以上に当たる160ktの出力に成功しており、北朝鮮の核弾頭搭載ミサイルは「わが国の安全に対する重大かつ差迫った脅威(令和3年版防衛白書)」なのです。

 

 余りに甚大過ぎてピンとこないかもしれませんが、仮に東京上空で160ktの核弾頭が爆発すれば、山手線の内側は廃墟となり、関東平野一円に大きな被害が出ると見積もられています。

 政治・経済の中枢が破壊され、日本は文字通り存亡の危機に立たされます。

 

 このような事態は何があっても実現させてはならず、そのためには、我が国として、ありとあらゆる手段を講じなければなりません。

 しかも迅速に。

 

 外交による北朝鮮の非核化や日米同盟による拡大核抑止の信頼性向上が必要なことは、言うまでもありません。

 しかし、独裁国家北朝鮮の指導者が自らの運命を託して核兵器をどう使うかは、誰にも予言することなどできません。

 

 その使用を抑止し、日本の死活的な被害を防止するための唯一確実な手段は、その能力を無力化する実力を我が国自身が持つことです。ミサイル防衛の能力を強化することは喫緊の課題であり、中止決定後、迷走するイージスアショアの落ち着き先を早期に決める必要があります。

 しかしながら、ミサイル防衛システムだけでは、北朝鮮の「5か年計画」に基づく核兵器の能力向上に対応できません。北朝鮮のミサイルを発射前や発射直後に無力化する積極防御(Active Defense)が不可欠です。

 

 従来、敵基地攻撃概能力の保有には、攻撃目標を特定する情報収集能力、敵防空網を無力化する能力、撃墜された味方機操縦者を救助する能力、目標を正確に破壊する誘導弾(PGM)が必要とされてきましたが、自衛隊は既に長射程の精密誘導ミサイル(スタンドオフ能力)を整備中であり、目標情報収集能力を持てば敵基地に対する積極防御は可能です。

 ただし、現有及び開発中の12SSM地対艦ミサイルは亜音速であり、超音速のASM-3空対艦ミサイルは中射程(<200㎞)のため、確実に目標を破壊できる精密誘導(極)超音速ミサイル(弾道を含む)が必要です。

 

 同時に、北朝鮮の作戦活動や攻撃目標の情報収集能力の飛躍的な向上が必要であり、無人機・衛星・サイバー等の各手段による兆候把握・移動目標探知追尾等の能力を保有・強化するべきです。

 

 これらは、予算も時間も必要な難事業ですが、不可能ではありません。

目前にある北朝鮮の「重大かつ差迫った脅威」を前に、むしろその決心は遅すぎたくらいですが、まだ間に合いますし、間に合わせなければなりません。

 

 総理を目指す政治家として、国と国民を守るためには必要不可欠な施策であると確信しています。

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