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経済安全保障の強化に向けて④:日本企業内にも設置可能な「中国共産党組織」への懸念

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 中国の『会社法』第19条は、「会社においては、中国共産党規約の規定に基づき、中国共産党の組織を設置し、党の活動を展開する。会社は、党組織の活動に必要な条件を提供しなければならない」と規定しています。

 

 同条にある『中国共産党規約』第30条は、「企業、農村、機関、学校、科学研究所(中略)その他の基層組織は、3人以上の正式な党員がいる場合、必ず党の基層組織を設置しなければならない」と規定しています。

 

 つまり、中国共産党の党員が3人以上いる企業では、『会社法』と『中国共産党規約』によって、中国共産党組織を設置しなければなりません。

 

 「中国に在る外資企業」も例外ではなく、2017年10月時点で、当時の斉玉・中央組織部副部長によると、「外資企業の70%が党組織を設置」しているということでした。

 

 昨年(2020年)には、日本企業の在中国子会社の経営判断が、企業内に設置された中国共産党組織に掌握されたことによって、日本企業が一時、上場廃止の危機に追い込まれる事態が発生しました。

 日本企業が中国企業を買収する場合には、子会社の経営について、十分な目配りが必要だということが分かりました。

 

 2020年7月、米国のFBI長官は、「中国国内に展開する米国企業の中にも共産党組織が設置されていると言われており、警戒を要する」と懸念を表明されました。

 

 「外国に在る中国企業」についても同様ですから、「日本に在る中国企業」に設置されている中国共産党組織も、中国共産党の管理の下で、中国の国家戦略に従って活動を行っていると考えられます。

 昨年3月には、東京に在る中国企業が、在日中国大使館に協力し、社員を動員して「医療用マスク」を購入していました。非常時の物資調達の為に、社員を動員し得ることが明らかになりました。

 

 また、日本企業が買収した中国企業や、日本国内に在る中国企業については、社内に設置された中国共産党組織が、日本の先進技術や機微技術の流出拠点となる心配もあります。

 『中国共産党規約』第3条第4項によって、中国共産党員には「一般国民の模範となる遵法義務」が課されています。

 先日も書かせていただいた中国の『国家情報法』第7条が定める「情報収集協力」を遵守することにより、受入国にとっては、脅威となる可能性が高いのです。

 

 既に米国政府は手を打ち始めており、2020年10月2日に、「中国共産党員の移民ビザを不受理とする方針」を発表し、12月2日には「中国共産党員とその近親者の短期商用ビザと観光ビザの有効期限を、最長10年から1カ月に変更」しました。

 

 日本企業が中国企業を買収する場合、中国から日本国内への投資を受ける場合、いずれも、中国の『国防動員法』『国家情報法』『国家安全法』を意識して、十分な注意を払うことが必要だと思いますし、日本政府によるリスク管理も急がれるべきだと考えます。

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