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日本国旗損壊等の罪を新設する『刑法改正案』の再提出に向けて

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 日本の『刑法』では、下記の通り、第92条で「外国の国旗損壊等」は刑罰の対象とされている一方、「日本の国旗損壊等」については何の規定もありません。

 

≪刑法 第92条≫
「外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」

 

 他方、諸外国では、日本と正反対で、「自国の国旗旗損壊等」に対する刑罰の方が、「他国の国旗損壊等」に対する刑罰よりも重くなっています。

 

 フランス、アメリカ、中国では、「他国の国旗損壊等」については規定が無く、日本の『刑法』とは全く真逆です。

 

 詳細資料は手元にありますが、要約して書くと、以下の通りです。

 

≪フランス:刑法典≫
〇自国の国旗:「7500ユーロの罰金(公的機関が開催するイベント等における国旗侮辱行為)、6カ月の禁錮と7500ユーロの罰金の併科(集団で行った場合)」
●外国の国旗:規定無し

 

≪ドイツ:刑法典≫
〇自国の国旗:「3年以下の懲役又は罰金」
●外国の国旗:「2年以下の懲役又は罰金」

 

≪イタリア:刑法≫
〇自国の国旗:「2年以下の懲役(公的かつ故意の国旗の破壊・汚損)、1000ユーロ以上5000ユーロ以下の罰金(国旗侮辱)」
●外国の国旗:「100ユーロ以上1000ユーロ以下の罰金」

 

≪アメリカ:国旗保護法≫
〇自国の国旗:「罰金又は1年以内の禁固、又はその両方」
●外国の国旗:規定無し

 

≪韓国:刑法≫
〇自国の国旗:「5年以下の懲役又は禁錮、10年以下の資格停止又は700万ウォン以下の罰金」
●外国の国旗:「2年以下の懲役若しくは禁錮又は300万ウォン以下の罰金」

 

≪中国:刑法≫
○自国の国旗:「3年以下の懲役、拘留、保護観察、又は政治的権利の剥奪」
●外国の国旗:規定無し

 

 更に、中国では、昨年(2020年)、「上下を逆に掲揚するなど国旗の尊厳を損なう形での掲揚・使用の禁止」、「国旗の廃棄に関する制限(国の規則に基づく回収・処分)」等に関する『国旗法』の改正が行われました。

 

 日本が、諸外国の法制度と正反対に、「自国の国旗損壊等」については刑罰規定が無く、「外国の国旗損壊等」については刑罰を設けている理由ですが、奥野信亮法務部会長が法務省刑事局に確認して下さったところ、「敗戦国なので、このような形になり、そのままになっている」ということだったそうです。

 

 私は、日本の国旗であれ、外国の国旗であれ、損壊等の行為は、「国旗が象徴する国家の存立基盤・国家作用を損なうもの」であり、「国旗に対して多くの国民が抱く尊重の念を害するもの」だと考えます。

 いずれの国旗も、平等に、尊重して扱われるべきです。

 

 よって、2010年(平成22年)12月に、外国国旗損壊等と全く同等の刑罰を盛り込んだ日本国旗損壊等の罪を新設する『刑法の一部を改正する法律案』を起草しました。

 

≪刑法の一部を改正する法律案の要綱≫

 

「日本国に対して侮辱を加える目的で、国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処すること」

「この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行すること」

 

 翌2011年(平成23年)3月には国会答弁用の想定問答集も完成したことから、同年、自民党内で、国会提出の可否を決める審査をしていただきました。

 

 法務部会や政審(正副政調会長の会)では全員にご賛同をいただきましたが、その後、野党時代に設置されていた「シャドー・キャビネット」で1名のみ反対された議員が居られたため、同年の国会提出は見送りとなりました。

 

 2012年(平成24年)に、再度、自民党所属の全国会議員に条文資料をお届けして、審査に携わられる全ての議員を訪問させていただき、ようやく国会提出が認められる「党議決定」に漕ぎ着けました。

 

2012年5月29日に、衆議院に議員立法として提出を致しましたが、同年は衆議院解散もあり、国会で審議されないまま廃案となりました。

 

 選挙後、すぐに再提出したかったものの、私は政調会長や総務大臣や議院運営委員長や総務大臣再任など、自分が書いた議員立法案を優先的に再提出しにくい立場(閣僚は提出不可)が続きました。

 後輩議員に代理提出を頼んでいたのですが、そのままになっていることに気付き、昨秋の大臣退任を機に、再提出のために行動することを決意しました。

 

 前回2012年の国会提出時には未だ当選しておられなかった若手議員の皆様の感触も知りたくて、自民党内の若手が多い勉強会「保守団結の会」の共同代表をしておられる高鳥修一衆議院議員、城内実衆議院議員、赤池誠章参議院議員に相談してみましたところ、去る1月20日に勉強会を開催して下さり、私から皆様に『刑法の一部を改正する法律案』の説明をさせていただきました。

 「保守団結の会」として、一致して賛同していただき、法律案の再提出に向けて応援して下さることになりました。

 

 そして、昨日(1月26日)14時には、同会のメンバーでスケジュールが合う議員の皆様が同行して下さり、自民党の下村博文政調会長に、国会に再提出をする御許可を頂くべく、お願いに上がりました。

 

 下村政調会長は、「既に党議決定した法律案なので、再度の党内審査は不要であること」を確認して下さった上で、「今国会への提出だけではなく、成立を目指して下さい」という嬉しいお言葉をかけて下さいました。

 

 ただし、「国会提出には、連立を組む公明党のご賛同が必要であること」「議員立法なので、野党各党にも法律案をお届けすること」などのご指示も頂きました。

 

 早速、昨日、公明党の竹内譲政調会長をお訪ねして、法律案の内容や諸外国の法制度を説明させていただき、公明党内での審査をお願い申し上げました。

 昨夕には、自民党の下村政調会長からも、公明党の竹内政調会長に対して、審査の依頼をして頂いたそうです。

 

 多くの同僚議員の方々に助けていただき、廃案になったまま8年間以上も眠っていた法律案の再提出に向けて、大きく前進した1日でした。

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