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2020・1・5・「生活者の視点」で施策を構築:高齢者等世帯に対するゴミ出し支援

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 前回の総務大臣在任期間(平成26年9月3日~平成29年8月3日)にも、昨年9月11日に総務大臣に再任されてからも、私が新しい政策を構築する際に拘っていることがありました。

 

 それは、「生活者の視点」です。

 

 総務省には、大臣、副大臣2名、大臣政務官3名の、合計6名の「政務3役」と呼ばれる政治家が居ります。

 私達6名は、常に地域活動を通じて多くの有権者のお声を伺い、厳しい選挙戦を戦い、「主権者の代表」として、国会議員であると同時に総務省でも働いています。

 

 だからこそ、役所に入った政治家が、自ら様々な経験をする中で「1人の生活者として気付いたこと」や「出会った方々がお困りのこと」を解決するべく、新しい政策を考案し、政府の施策に仕上げて実行することこそが、政務3役としての重要な役割だと考えるのです。

 

 今回の総務大臣再任後に、「生活者の視点」に立って構築した新施策を、今日は1件だけ、ご紹介します。

 

 今年(令和2年)3月の特別交付税から、「高齢者等世帯に対するゴミ出し支援」を創設することに致しました。

 

 これは、私自身の経験から気付いた問題意識によるものです。

 一昨年に他界した私の母は、父の死後、独居で在宅介護サービスを受けることを選択しました。

 歩行が困難で車椅子を使用していましたので、最も困ったのがゴミ出しでした。 

 週末に、私や弟が実家に戻ってゴミを細かく分別するのですが、ゴミの収集日は平日で、ゴミの種類によって曜日が異なりますし、ゴミを出す場所は実家から遠い場所でした。

 母は、家事支援サービスも利用していましたが、ゴミ出しはサービスの対象外でした。

 何とかご近所の皆様に助けていただきながら、数年間の在宅介護期間を乗り切りました。

 

 昨今は、ご高齢の方や障害をお持ちの方が、できる限り住み慣れた地域で日常生活を営む為に様々な施策が推進されていますが、ゴミ出しが困難でありながら必要な支援を受けられないケースが増加しているはずだと感じました。

 

 昨年3月の環境省の調査結果を見ますと、「ゴミ出し支援」を実施している市区町村数は387市区町村で、全体の23.5%のみでした。

 

 そこで、今年3月から、市区町村が「ゴミ収集事業の一環として実施する場合は、戸別回収に伴う増加経費」「NPOなどへの支援により実施する場合は、NPOなどへの補助金の額」「社会福祉協議会などへの委託により実施する場合は、委託経費の額」「未実施団体については、初期経費(対象世帯の調査・計画策定など)」の5割について、特別交付税措置を講ずることと致しました。

 

 この機に、市区町村長や市区町村議会の皆様のご決断によって、積極的にゴミ出し支援サービスを開始していただければ、多くの方が助かると思います。

 

 この際、前回の在任期間に、私が「生活者の視点」で実行した施策の中で代表的なものも、2つだけ、ご紹介します。

 

 第1に、「医療機関の電波環境の改善」です。

 

 平成27年の春に、重篤な心臓病で親が入院した病院で医用テレメータ(患者の心拍数や呼吸数などの情報を、電波を用いて伝える医療機器)の電波がナースステーションまで届いていないことに気付いたことを契機に、総務省電波部の職員に頑張って頂き、全国的な調査を実施しました。

 

 その結果、多数の医療機関で、「一部の病室で電波が届かない」「不適切なチャンネル設定による電波利用機器同士の干渉」「電池切れ」「LED照明・無線LAN・無線式ナースコールなど他の機器による干渉」などのトラブルが報告されました。

 更に、「別フロアの患者さんや他の診療科の患者さんのデータが誤って送信されていたケース」「数百メートル離れた近隣病院の医用テレメータと混信が発生していたケース」など、私が考えていた以上に深刻な状態でした。

 

 専門家チームのご尽力により、平成28年4月には、このような課題の解決策を『電波の安全な利用のための手引き』として取りまとめていただきました。「トラブルと対応策の事例(取り組みフロー図など)」や、「電波を管理する体制構築の在り方」などを整理した立派な冊子です。

 

 この『手引き』を基に、総務省は、平成28年度に全国20箇所でシンポジウムや説明会を開催しました。

 厚生労働省のご協力により、『手引き』を医療関係団体にも配布していただきました。

 「総務省シンポジウムへの参加を契機に、電波環境の改善に着手しました」という病院関係者のお声も多く伺い、嬉しく思いました。

 現在も、全国のブロックごとに協議会が組織され、継続的な周知啓発活動が続いています。

 

 第2に、「雪下ろし支援」です。

 

 平成26年の年末にかけては、高齢者世帯の雪下ろしによる痛ましい事故が相次いでいました。

各ご家庭で民間事業者に依頼した場合には1日に数万円もの費用を要することから、ご高齢の方が無理をして屋根に上り、雪の中に落下して窒息死してしまう事故が多いというお声を伺いました。

 

 そこで、特別交付税の新規項目として「高齢者等の雪下ろし支援」を創設し、平成27年3月の算定分から実施することにしたのです。

 既存の「除排雪経費」の措置率は0.75でしたが、「高齢者等の雪下ろし支援」の措置率については0.8としました。

 

 市町村が「雪下ろしが困難なご家庭が民間事業者に雪下ろしを委託する際の費用に対して助成し、自治会や除雪ボランティアが地域ぐるみで行う高齢者等の雪下ろしを支援する際に必要となる経費」「雪下ろしの際に命綱やヘルメットを装着し、複数人で作業を行うといった安全対策について、広報を用いて注意喚起を行い、又は自治会の集会等において講習を行う際などに必要となる経費」「担い手の確保を目的として、地域住民が参画する共助組織に対して除雪機を貸与し、保険料を助成する際などに必要となる経費」の8割を措置できるようになりました。

 

 令和2年通常国会でご審議をいただく補正予算案や提出予定法案にも、「生活者の視点」で盛り込んだ施策で、特に「生命を守る為に必要な施策」が幾つかあります。

 追ってご紹介しますが、実現に向けて、頑張ってまいります。

 

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