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少子化対策へのご意見に感謝!

更新日:

 私のサイトからも入っていただけますが、10月末に、内閣府のHPに「少子化対策の運用」に関するご意見を募集する欄を開設しました。
 毎月2テーマずつ、皆様のご意見を伺うことにしています。テーマは私自身が設定しています。

 現在は、11月30日を締め切りとして、「出産育児一時金など、出産時の経済的負担」「不妊治療」の2テーマについて、ご意見募集中です。
 それぞれ、本年、負担軽減や助成制度の支給期間が延長されるなどの制度改正が図られたところですが、できるだけ当事者の皆様に率直な感想や情報を教えていただきたいのです。
 
 お寄せいただいた全てのご意見に、大臣である私と副大臣と政務官が目を通します。
 その中で、明らかに運用改善が必要と思われる点につきましては、私から関係省庁や地方自治体、関係機関に伝え、改善を要請していきたいと思っています。
 よって、制度利用時にトラブルが有ったようなケースでは、できる限り具体的にご記入いただけましたら、助かります。個人情報保護には万全の注意を払います。

 内閣府HPにご意見募集欄を設置したきっかけは、大臣就任直後の9月末から10月上旬にかけて私個人のサイトの「ご意見欄」にお寄せいただいた多くのメールでした。
 特に「少子化対策」については、1週間程で数百通のご意見が寄せられました。とりわけ多くの方から同様の内容でご指摘が有った点について、一部ご紹介しますと・・・。

「出産育児一時金が30万円から35万円になると聞いて喜んだのですが、近所の産婦人科医院は便乗値上げをしました」
「子育て中の方への支援策はあっても、不妊治療中の者への支援は余りにも不十分です」
「経済的支援よりも、子どもが3歳になるまでは自分の手で育てられるようにして下さい。育児休暇期間を延長していただき、その後の職場復帰が可能になると、出生率は上ると思います」
「私の勤め先の社長は、産休はくれましたが、育休は許してくれませんでした」
「出勤間際に子どもが高熱を出していて、会社は急に休めないし、保育所は病気の子どもを預かってくれないし、親は遠方に住んでいて助けてくれないし、本当に困りました。病児保育施設を増やして下さい」
「専業主婦です。主人が帰るまで、ゼロ歳児と2人でマンションに居ます。友人も居ないし、子どもは泣いてばかりだし。もうノイローゼになりそう。助けて下さい」
「育児休暇日数を増やしたら女性が助かるとは思わないで下さい。私は企業の研究所で勤務していますが、産休を取っただけでも研究についていけなくなっています。特に新製品開発は期限が切られている為、半年や1年も休んだら、完全にチームから外されてしまいます」

 1通1通に切実な思いが込められていて、「国が新しく制度を作っても、運用がうまくいっていないケースがある」「啓発活動が不十分で、職場の理解が得られない方も多い」「住居地域や家族構成によって、子育て負担に大きな差がある」「働く女性も専業主婦もそれぞれに育児の負担が大きく、いずれに対しても細やかな支援が必要」といったことを感じました。

 私が大臣に就任した9月下旬時点では、既に、「少子化対策大綱」「子ども子育て応援プラン」「子ども安全安心加速化プラン」「新しい少子化対策について(今年6月決定)」など多くの政府方針・政策が存在し、12月の来年度予算編成を目前に、盛り込まれた施策を実施する為の予算確保が私にとって最大の課題(難題)となっていました。

 私なりに新しく加えたい政策項目もありますが、それ以前に、「既に始まっている支援策が有効に働いているか」「運用面で改善すべき点は無いか」「来年度から始める新規施策は国民のニーズに合っているか」という事柄をチェックして、少しでも利用していただきやすい制度に改善していく方が大切だと思いました。

 私個人のサイトにご意見を頂戴しましても、拝見するのが遅くなる上、独りで分類して対応するには、限界があります。
 情けない事に、閣僚になってからは、役所の会議や出張、国会答弁、マスコミ対応等々に追われ、睡眠時間の確保すら困難な状況にあります。以前ほどこまめに個人サイト宛メールや郵便物のチェックができず、2週間に1度、夜を徹して800通から1000通程をまとめて拝読しているような申し訳ない状態です。

 そんなわけで、内閣府HPに書き込んでいただいたご意見を、職員に内容別に分類してもらって、拝読することに致しました。
 少子化対策については、直接の担当官庁が厚生労働省や文部科学省である施策が殆どですが、総合調整役の担当大臣として、少しでも皆様のご意見を施策運用改善に役立てられるように、各大臣への働きかけも含めて誠実に対応してまいります。
 現行法制度や財源(国・地方・企業の負担能力)の関係上、即刻ご希望に添えない点も多々あるかもしれませんが、今後の政策構築に向けての留意点とさせていただくつもりです。
 ご多用の中、恐縮には存じますが、どうかお知恵をお貸し下さい。

 安倍総理は、所信表明演説で、「子育てフレンドリーな社会の構築」を約束されました。「子育てフレンドリーな社会」とは、子育ての素晴らしさ、家族の価値が社会全体に共有される中で、子どもを安心して生み、子どもを育てやすい環境が整備された社会であると思います。

 お互いたった一度の人生です。「子どもが欲しい」と望みながら、その夢を実現できないとしたら、残念なことです。
 社会的な阻害要因を1つでも多く取り除いていく作業が、政治の仕事だと思っています。力一杯頑張ってまいります。

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