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令和6年6月11日 記者会見

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1.発言要旨

 

 まず、経済安全保障担当大臣として報告を申し上げます。

 先月17日に公布されました、「重要経済安保情報保護活用法」では、重要経済安保情報の指定及びその解除、適性評価の実施並びに適合事業者の認定に関し、「運用基準」を定めることとされております。その際には、「優れた識見を有する者の意見を聴」くこととされています。そのため、お手元の資料のとおり、「重要経済安保情報保護活用諮問会議」を開催することといたしました。

 まずは、運用基準や政令の案などについて御議論いただくことになります。法が施行されました後は、毎年、「運用基準」に基づく法の運用状況を会議に報告し、御意見を聴くこととなります。

 また、これに伴いまして、法案の検討に当たって、本年1月に最終取りまとめをいただきました「経済安全保障分野におけるセキュリティ・クリアランス制度等に関する有識者会議」は、役割を全うしていただきましたことから、廃止することとしました。この場をお借りしまして、これまで大変な御尽力を賜りました委員の皆様、関係者の皆様に改めて御礼を申し上げます。

 なお、諮問会議の第1回につきましては、今月下旬に開催する方向で調整中でございます。

 次に、科学技術政策担当大臣として報告を申し上げます。

 本日の閣議にて、「令和5年度科学技術・イノベーション創出の振興に関する年次報告」、いわゆる「科学技術・イノベーション白書」を閣議決定しました。

 今回の白書の特集テーマは、「AIがもたらす科学技術・イノベーションの変革」でございます。AI技術に関する国内外の研究開発動向や活用事例などについて、社会への影響や様々なリスクも含め、国民の皆様に分かりやすく紹介しております。科学技術・イノベーションの重要性を国民の皆様に理解していただくために、今後も積極的な情報発信に努めてまいります。

 

 

2.質疑応答

 

(問)昨日、国会の中継を見ていて、大臣、コンテンツ産業について議論されたかと思いますが、あのとき話題になったマンガやアニメについて、大臣はどのくらい御関心があるかというのと、好きな作品があったら是非教えてください。

 

(答)まず先週、6月4日に決定した「新たなクールジャパン戦略」におきまして、日本のアニメ、マンガ、ゲームなども含まれますが、様々なコンテンツ産業は、海外展開において鉄鋼産業に匹敵し、半導体産業にも迫る勢いの大きなビジネスとなっております。また、世界中の人々の日本への興味を喚起する「入口」として、非常に大きな役割を果たしているという認識を示した上で、「基幹産業」と位置付けて、戦略的に取り組むべき分野であるとしております。

 昨日の国会でも、赤松(あかまつ)議員から御質問をいただきまして、私からは、今後は本戦略に基づいて、コンテンツ産業の海外展開のみならず、コンテンツを中心とした、経済波及効果の拡大に資する取組も進めていく旨、答弁をさせていただきました。

 この「新たなクールジャパン戦略」ですが、クールジャパン関連産業全体で、2033年までに50兆円の海外展開を目指すとの目標を示しております。この戦略に掲げた施策を着実に実行していきたいと思っておりますし、前から申し上げておりますけれども、特に力を入れたいのが、クリエイターなどの人材をしっかりと支援していくことでございます。

 個人的に好きな作品につきましては、記者会見の場でもありますので、コメントは差し控えさせていただきますが、マンガは大好きでございます。実家にもシリーズでそろえているものもございます。

 

(問)経済安保の有識者会議の件で、3点ほど確認も含めて伺います。まずスケジュール感なのですが、今月下旬に開催ということでしたけれども、この議論で大体どれぐらいの期間が必要になってくるか、いつ頃の結論を目指したいのかというところがあれば伺いたいのと、あと、人選についてで、今回5人になると思うのですけれども、これまでの有識者会議よりは若干人数が少ないように感じるのですけども、人選に当たって重視した点やポイントを聞かせていただきたいというところです。あと、これまでも出ている話ですけれども、この有識者会議に当たって、国会での議論を踏まえて、どんな点を重点的に議論いただきたいか、運用基準に当たっては、どのような点を特に反映をさせていきたいのか、お考えをお聞かせください。

 

(答)まず、スケジュール感でございますが、現時点で明確に申し上げられるものがあるわけではございません。ただ、1年以内の施行になっておりますけれども、せっかく日本の情報保全制度を経済安保分野についてもしっかりと強化していこう、そしてまた、国際的なビジネスチャンスも広げていこう、そして国際共同研究も進めていこう、ということで、国会でお認めいただいた法律ですから、できるだけ早く、年内にも精力的に回数をこなして仕上げていきたいと思っております。

 それから、人選についてでございますけれども、これは法律の18条におきまして、「我が国の安全保障に関する情報の保護、行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を聴いた上で」と、まず法定されております。

 これらの方以外にも、法案審議の過程において、議員の皆様から様々御指摘いただいたことも踏まえまして、例えば、労使双方の代表の方も入れたいということで、適切な方を選定するように事務方に指示をさせていただきました。

 検討の結果、5名の方々が候補となりまして、私としても了承することといたしまして、また、5人の方全員の御了承もいただいたところですので、就任を正式にお願いすることといたしました。法定されたものプラスアルファということになりますと、人数が少な過ぎることはないと考えております。

 それから、ここで何を議論するかは、冒頭申し上げたとおり、まずは運用基準、そして政令の案について、御意見を伺っていく、御議論をしていただくことになります。

 特に、とあまり決め打ちをしてはいけないのですが、ただ、国会での御審議の中でもいろいろお声をいただいたことがございます。例えば、法律の中で、適性評価の結果などにつきまして、目的外利用を禁じております。

 ですから、これは行政機関においてももちろんのことではございますけれども、民間企業の従業者の方が、何かその結果であったり、それから調査そのものをお断りになったということであったり、こういったことで不利益な取扱いを受けないように、きちっと定めていかなければならないと思っております。そこが大きな課題意識でございます。

 

(問)併せて諮問会議についてお伺いします。2つあるのですが、初回の会議ではどのような議論が想定されて、要は政府として運用基準のたたき台みたいなものが示される予定なのか、一から議論を進めていくのかというのが1点と、あと、この2番の丸括弧6で、議論の議事要旨を公表することが書かれているのですが、改めてこの会議の議論の透明性についての大臣のお考えをお聞かせください。

 

(答)初回の議題についてでございますけれども、今は特に決めているわけではございません。ただ、委員の皆様に御議論をいただかなければいけないことや、これからの段取りについては、少なくともお伝えをしなければならないと思っております。

 そして、配布させていただいた資料の中に、議事要旨の作成や、そして議事要旨の公表といったことも書かせていただいておりますので、そのとおり、透明性をもって進めていきたいと思っております。

 

(問)透明性を配慮するような記述があるのですが、この運用基準では、こういうセキュリティ・クリアランスの前の有識者会議も含めて、結構、オープンにしてこられたと思うのですけども、大臣として、この議論の透明度を上げていく、議論の進捗をオープンにしていくことへの意義みたいなところをお伺いできればと思っています。

 

(答)もう国会の審議の中で、かなり議員の皆様の問題意識、そして私自身の問題意識は随分語れたと思っております。それらをできるだけ漏れなく拾い上げて、この御議論をいただきたいということで、事務方に指示をいたしております。

 まだ初回を開いておりませんので、あまり何と何をどのように、それぞれの会で議論していくかを申し上げる段階にはございませんけれども、国会での御審議も踏まえながら、既に事務的な検討は行っております。ですから、諮問会議の議論の進捗に併せて、できましたら、関係省庁との会議も開催しながら、検討を深めたいと考えております。

 

(問)重ねてすみません。

 重要経済安保情報についてなのですけれども、この会議の件で、運用基準でさらに細目というか、より詳細を決めていくことは、既に国会でも出ていると思うのですが、一方で、国が持つ情報というところで、議論をする難しさもあるのかなと想像はするのですけれども、細目を作るに当たって、どういうやり方で進めていくのか、もしお示しできるものがあればお聞かせください。

 

(答)私の下に、関係省庁の次官級で構成される「重要経済安保情報保護活用準備委員会」を開催して、検討していくことを考えております。今、日程は調整中でございます。

 

(問)それは、この会議と別に、準備委員会を開くという・・。

 

(答)そうですね。この会議では、それぞれの省庁が、例えば、これは重要経済安保情報ですよということを指定するに当たって、ばらばらな基準にならないように、そういった統一的な基準については当然お諮りをすることになります。

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