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令和6年2月27日 記者会見

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1.発言要旨

 

 冒頭、私から3件ございます。

 まず、経済安全保障担当大臣として報告を申し上げます。

 本日の閣議におきまして、「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案」及び「経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律の一部を改正する法律案」の2本の法律案を閣議決定いたしました。いずれの法律案も、日本の経済安全保障のさらなる強化のために非常に重要だと考えております。担当大臣として、成立に向けて全力を尽くしてまいります。

 なお、法律案の詳細につきましては、この後、事務方から御説明をさせていただきます。

 次に、宇宙政策担当大臣として報告申し上げます。

 本日、内閣府として、新たに人工衛星やロケットの開発や運用を行うことを計画しておられる企業や大学の皆様に向けて、スペースデブリの増加を防ぐための方法を分かりやすく御理解いただくことを目的とした「安全で持続的な宇宙空間を実現するための手引書」を公表いたします。

 宇宙空間では、スペースデブリの増加によりまして、人工衛星にスペースデブリが衝突するリスクが増大しています。このため、私が議長を務めました昨年のG7科学技術大臣会合では、スペースデブリを抑制する取組に関する共同声明を取りまとめました。我が国としましては、今回の手引書を含め、率先して宇宙空間の安全で持続的な利用に向けた取組を進めてまいります。

 スペースデブリを抑制していくためには、民間の皆様と政府が連携して、国民の皆様からも幅広い御理解と御支持を得ていくことが不可欠でございます。そのため、内閣府のウェブサイトに掲載するだけではなくて、宇宙関係の企業、大学、団体の皆様に広く周知して手引書が伝わるようにいたします。

 手引書の詳細につきましては、宇宙事務局にお問合せくださいませ。

 続けて、宇宙政策担当大臣として報告いたします。

 我が国の宇宙開発利用のさらなる進展を目的として、宇宙開発利用の推進に多大な貢献をした優れた事例を表彰する「宇宙開発利用大賞」の第6回の受賞者が決定しました。

 まず、内閣総理大臣賞につきましては、サグリ株式会社の坪井俊輔様による「衛星データを活用した土壌分析技術及び農地区画化技術の提供」、内閣府特命担当大臣(宇宙政策)賞につきましては、株式会社Synspectiveの新井元行様による「小型SAR衛星コンステレーションによる国内外への事業展開」に授与することにいたしました。

 そのほかの受賞者の皆様についても、本日12時に内閣府のホームページで公表する予定でございます。いずれの取組も、宇宙開発利用市場の拡大や社会の課題解決に貢献する非常に優れたものでございます。私としましても、今回の受賞をきっかけとして、皆様にさらに飛躍いただくことを期待しております。

 なお、受賞者の皆様への表彰につきましては、3月12日14時から都内で「第6回宇宙開発利用大賞表彰式」を開催します。この詳細につきましても、宇宙開発戦略推進事務局にお問合せくださいませ。

 

 

2.質疑応答

 

(問)AMEDの次期中期計画、来年4月から始まるわけですが、AMEDの創薬支援については、第二相までが対象で、第三相以降は厚労省などほかのところで担当するという仕切りになっていますが、企業からは第三相まで一気通貫でAMEDに支援してほしいという声もあります。AMEDの創薬支援の在り方について、大臣としてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 

(答)医療分野の研究開発におきましては、基礎的な研究開発から実用化のための研究開発まで一貫した研究開発の推進が必要ですし、AMEDではその役割を果たしていただいております。

 その創薬支援ですけれども、第二相試験までに限定しているわけではなくて、臨床研究・治験推進研究事業では第三相試験も含めた支援を実施しております。それぞれの事業の特性に応じて、官民の役割分担を考慮した適切なフェーズの支援が重要だと思っております。

 やはり実用化を進めていくためには、特に企業の目線をしっかりと入れて伴走型の支援を早期から実施することが重要です。AMED-FLuXなどの事業も実施しておりますけれども、さらに効果的な支援を目指して様々な御意見も踏まえて検討を深めてまいります。

 

(問)1日付でCSTIの有識者議員の交代というか、藤井総長の後任に慶應義塾の伊藤塾長が就任されます。また、今回の国会人事の案件の中で、菅先生以下3人も再任されました。御所感をお聞かせいただければありがたいです。

 

(答)まず、再任される予定の3名の議員の皆様には、引き続きこれまでの御経験や御知見を活かして、我が国の科学技術・イノベーション政策の推進に御尽力いただくことを期待しております。

 梶原ゆみ子さんですけれども、情報通信分野や知的財産分野に関して高い知見を有しておられるということ、さらにダイバーシティや女性活躍という視点からも御意見を賜ってまいりました。

 また、佐藤康博さんでございますが、金融界、経済界のリーダーとしての活動に加えまして、これまで総合知や大学改革という分野を中心に活躍をいただいてまいりました。

 菅裕明さんですが、生物有機化学の専門家でいらっしゃいます。なおかつ、御自身の研究成果をビジネスにされた、ベンチャーを起業されたという経験もお持ちですので、こうした経験や知見をCSTIの審議に御提供いただくことを期待いたしております。

 それから、藤井輝夫議員の後任として新たに任命される予定の伊藤公平さんでございますが、量子コンピュータ開発の第一人者でいらっしゃいます。ですから、量子技術に関する知識・経験が深いということ、また慶應義塾長として高いリーダーシップを発揮しておられるということでございます。

 なお、藤井輝夫議員でございますけれども、その御在任期間中には、10兆円ファンドの運用開始や「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」の決定など大きな進展がございまして、大変な御貢献をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。

 

(問)研究インテグリティの確保に係る取組状況のフォローアップ調査の結果が先週の22日に大学分が発表されました。この結果についての受け止めを教えてください。

 また大学分と、研究機関分はもう既に発表になっていますが、その両方の結果を踏まえて今後どのように政策を進めていきたいのか、教えていただけないでしょうか。

 

(答)国立研究開発法人についてのフォローアップの結果は昨年末に発表いたしました。今回、文部科学省でフォローアップ調査をしていただいた大学分が発表されました。

 今年度は、両方におきまして、調査の中で報告された情報について事実関係を客観的に確認する仕組みの整備や、リスクが顕在化する前に対処する仕組みの整備といった、研究インテグリティの確保の体制が機能するものになっているのかどうか、という趣旨の質問を追加させていただきました。

 国立研究開発法人につきましては、まずまずよく取り組んでいただいているなという感想を持ちました。また、大学のほうも、特に国立大学につきましては、8割から9割の大学が今年度中には整備済みになると、体制を整備してくださるということで、一定程度進展があると思っております。

 他方で、公立・私立大学を含めますと、「検討中」もしくは「検討していない」「無回答」といったものも一定数ありました。ここは残念に思っております。このような大学につきましては、しっかりと取組を進めていただくことが必要だと思っております。

 文部科学省から、調査結果が公表された先週の木曜日に、各大学に対しまして、改めて研究インテグリティの取組の徹底を依頼する通知を発出するとともに、国公私立大学団体に対して今後の取組の強化を促していく予定だと思っております。

 さらに内閣府としましては、国立研究開発法人の機能強化に向けた基本的考え方を年度末までに取りまとめることとしておりますので、その中で研究インテグリティ・セキュリティの強化についても扱うことといたしております。

 とにかくこの案件は、大学を所管しておられる文部科学省、それから安全保障貿易管理や不正競争防止法を所管しておられる経済産業省とも連携しながら、多くの研究機関、また学術機関に対して理解醸成を促していくことになると思います。

 

(問)月探査機のSLIMについて、昨日、月の夜を越えて運用を再開する「越夜」に成功したという発表が昨日JAXAからありました。その受け止めと、「越夜」に挑んだほかの国の探査機と比較したときのSLIMの意義をどのように捉えていらっしゃるのか、教えてください。

 

(答)「よう頑張ったのう、SLIM」と、思わず涙しそうになりました。

 SLIMの設計ですけれども、氷点下170度にも及ぶ極めて低い温度になる月面の夜に耐える、すなわち「越夜」をすることは想定されていなかったものですから、驚きとともに大変うれしく思っております。これから高温となっている探査機の温度が、月の日没に伴って下がっていくのを待って、科学観測が再度実施されると伺っています。

 今回、SLIMの機体が「越夜」をできたことは、今後の探査機の開発や設計に当たって参考となる知見をもたらしてくれる、そういう結果だと思っています。

 先週はアメリカの企業が民間企業として世界初の月面着陸に成功しました。我が国のispace社も今年中の月面着陸再挑戦を予定するということで、各国における月探査は新たなステージに入りつつあるのだろうと思っております。

 だから、そのような国際競争の中で、着陸の精度や質が重要視されるようになります。ですから、SLIMの世界最高精度のピンポイント着陸技術、そして今回のように「越夜」をしたといったことというのは、これから日本が世界をリードしていく可能性が開けたということで、大いに期待をいたしております。

 

(問)冒頭、御発言のあったスペースデブリの手引きについてお伺いします。

 今回の手引書や、別途、様々な国際基準もあると思いますが、そうしたものを踏まえて、今後、スペースデブリの増加抑制対策をどのようにして政府として取り組んでいかれるか、お聞かせください。

 

(答)まずは昨年のG7での主導的な発信、これが第一歩でございましたが、我が国としてはデブリを抑制する取組において国際社会でリーダーシップを発揮したいと考えております。

 先日申し上げましたけれども、JAXAとアストロスケール社の実証事業、これがいよいよ4月から本格的に始まります。打上げには成功いたしました。

 こういったデブリ除去をはじめとする軌道上サービスに関しては、我が国の技術が世界最先端を誇っていると思っておりますので、本格的な商業化ができれば、世界に市場が拓けていくと思っております。

 今、JAXAとアストロスケール社でやっていただいている「CRD2」のプロジェクトを通じまして、これも世界に先駆けて巨大な3トンクラスの、また相対的に衝突リスクが高いロケットの上段といった大型デブリを商業的に捕獲、軌道変更してスペースデブリを除去するという、この道筋を示していただくことを期待しているし、目指しております。

 こうした技術開発を加速するために、年度内に策定する予定の「宇宙技術戦略」でございますが、デブリを抑制するための技術を具体的に特定して、国として開発を支援する方針を明確化する予定になっております。

 

(問)冒頭、閣議決定がありました経済安全保障の適性評価の件でお伺いしたいのですが、「重要経済安全保障情報」に具体的にどのような情報が指定されるのかがまだ分からないといった懸念があります。大臣のほうから、どういった情報が具体的にコンフィデンシャル級の指定の対象になるのかということについてお話しいただきたいのと、具体的に指定される情報の件数、コンフィデンシャル級で今回の新法で保全の対象となる情報の件数がどれぐらいあるのか、また特定秘密保護法で指定される経済安全保障上の重要情報の数、今のところ具体的な数、概数でも構いませんが、もしあればよろしくお願いいたします。

 

(答)まず、どのような情報が指定されるかでございますけれども、まず対象の範囲となる情報の範囲から申し上げますと、「重要経済安保情報」を保護の対象とするということで、その要件として我が国にとって重要なインフラとサプライチェーン、すなわち「重要経済基盤」に関する情報のうち、4つの類型に該当するものを「重要経済基盤保護情報」であると想定した上で、さらにその「重要経済基盤保護情報」であって、非公知のものであって、さらに漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるために特に秘匿する必要があるという、この3要件に該当するもの、これが「重要経済安保情報」でございます。重層的に規定しておりますので、それによって、できるだけ要件を詳細に明確にしたつもりでございます。

 また、有識者の皆様に御意見を伺った上で、指定や解除に関する運用基準も定めることとしております。その指定はどこがするかというと、所管官庁、要は各行政機関になるわけでございますので、その範囲ができるだけ明確になるような運用基準にしていきたいと思っております。

 具体的にどのような情報がといいますと、これはまだ分かりません。ただ、有識者会議で例示されたような情報、例えば、サイバーセキュリティー上の脆弱性や、それにどう対応したかというようなこと、あくまでも国が持つ情報でございますけれども、そういったことも想定されますし、あとは外国や国際機関から日本国政府に対してもたらされた経済安保上重要な情報であったり、こういったものは対象になってくるのではないかと思っております。

 件数でございますが、これはまだ全く分かりません。それぞれの行政機関が保有している経済安保上重要な情報であって、特定秘密保護法の対象にはならないものである、つまりアメリカでいうとトップシークレット、シークレットではなく、コンフィデンシャル級ということになるんでしょうけれども、そういった情報が何件ぐらいあって、そしてそれが非公知のもので、必ず特に秘匿することが必要だと判断されるものが何件ぐらいになるか、ということについては分かりません。

 また、今回の法律の対象となって指定されるものではなくて、特定秘密保護法のほうで本来指定すべきものであると判断されるもの、それが何件ぐらいになるかというのも分かりません。特定秘密の指定件数も各省とも毎年変動しておりますので、それは外的な要因も含めて様々な状況によって変化していくものだろうと思っております。

 

(問)セキュリティ・クリアランスの件で伺います。

 今、大臣から経済安保情報の御説明があったとおり、まだ具体的にどういう情報が該当するか分からないとおっしゃられたと思いますが、そういう状況を察して、経済安全保障という名目で情報の対象がかなり広がるのではないかという懸念や、クリアランスを拒否された方への不利益な扱いも、やはり依然として本当に不利益扱いはないのかという、現状ではまだ懸念の声が聞かれるところかと感じておりますが、国会の御説明にはどのような姿勢で臨んでいきたいのか、考えをお聞かせください。

 

(答)まず、「重要経済安保情報」の指定については、所管の行政機関が行うものでございます。そしてまた、これが民間企業に対して何か不利益を与えるかといったら、そうではなくて、国が保有する情報であって行政機関が指定したものでございます。

 民間事業者の方々が関わられるケースがあるとすれば、国が保有する情報をもって何か政府調達があって、その仕事に参加してください、あるいはむしろ参加したいというような場合や、国と共同研究をする、それも国が保有する情報をもとに研究をする、それから外交ルートを通じて国際共同研究の申入れがあったようなときに、これに参加したいというような場合になってくるだろうと思います。

 不利益的な取扱い、またその対象者についての懸念の声ですけれども、そもそも適性評価は対象者の方の同意がなければ行わないことは明確に規定をいたしております。

 それから、適性評価の対象になる方ですが、まずは行政機関の職員の方、それから行政機関と契約を結んだ上で重要経済安保情報の提供を受ける事業者の中で、当該情報を取り扱う必要がある方、従業者の方ですね。それで、行政機関の長が重要経済安保情報として指定した情報を、この情報を指定しましたということを明らかに告知された上で取り扱う方に限定されますので、その範囲は曖昧にはなりません。うちの企業はどうしても参加したい、従業者の方も是非ともクリアランスが欲しいということになると、それは調査して適性評価をする対象になるということでございます。

 あと、不利益な取扱いは、私がとてもこだわったところでございます。不利益な取扱いというのは禁止するということで、適性評価の結果などを重要経済安保情報の保護以外の目的に使うことを禁止しております。

 ですから、例えば調査の結果、内容は大事な個人情報ですよね。例えば、企業の従業者の方が調査を受けられる、その中には御家族の情報や経済的な状況なども含まれているとしたら、それは御本人にとって自分の勤め先には知られたくない情報だと思います。ですから、その調査の内容については、たとえその企業の社長さんであれ何であれ、その企業側には伝わらないということ。要は適性評価の結果、重要経済安保情報を取り扱えるかどうか、その結果は伝わりますけれども、調査の内容は伝わらない。

 そして、例えば調査を拒否することもできます。調査を拒否したことや、また適性評価の結果、クリアランスが得られなかったことをもって不利益的な取扱いをするということについては、明確に禁止をしております。

 

(問)立て続けにクリアランス関連ですが、元々、セキュリティ・クリアランスは、経済安保推進法のほうで盛り込むことを検討していたと思います。2022年の成立の際に盛り込むことを検討していたけれども、慎重な世論などを受けて見送った経緯があると思いますが、2年越しについに提出にこぎ着けるというような状況について、御所感をお伺いしたいです。

 

(答)成立が2022年の5月でしたかね。ただ、経済安全保障推進法については、当時開催されていた有識者会議でも、喫緊の政策課題に対応するための4つの新しい制度を創設することを優先されたと承知をしていますので、セキュリティ・クリアランス制度について何か慎重な世論があったから、それで断念したという事情ではなかったと認識しております。

 私としましては、経済安全保障推進法の審議の際に、衆議院でも、参議院でも、与党だけではなくて主要野党も賛同された附帯決議の存在がございますので、これを政府として重く受け止めて、セキュリティ・クリアランス制度は必要だという附帯決議の内容を受けて検討を開始して、昨年2月に岸田総理から検討開始についての御指示がございましたから、長くはかかりましたが、有識者会議を開催して、ようやく法律案を閣議決定していただくに至ったということでございます。

 この間、有識者会議の皆様の御知見もいただきましたし、有識者会議には連合の代表の方にも入っていただき、また各企業からも様々なお声をいただいてまいりましたので、しっかりと成立に向けて力を尽くしてまいりたいと思っております。

 

(問)クリアランスの関係でお伺いいたします。

 今回の新法では、あくまでも政府が保有する情報に限定されています。一方で有識者会議の提言では、民間保有の情報についても保全する必要性があると検討課題に挙げられていまして、自民党内でも保全の必要性の声が高まっています。今回の法律の射程外ではありますが、今後の検討課題として大臣としてどのように向き合っていくお考えか、お聞かせ願います。

 

(答)残る課題として有識者会議で御指摘があったのは確かでございます。ただ、今回の法律案は政府保有の情報に限定して、どうしても情報に触れる必要のある方、それを知る必要のある方に限定して、そこに重要な鍵をかけることを最優先に考えたいと思っておりますので、まずはこの法律案をしっかりと国会で御審議いただき、また私も真摯に答弁を続け、可決・成立いたしましたら、またその後、有識者会議などでもお知恵をいただきながら検討していくべき課題だとは思っております。

 あまりあれもこれも入れると法律の目的が曖昧になりますし、今は、同志国・友好国との間で同じレベルの法制度をちゃんと整備していることが、経済、産業、技術、インフラなどの分野においてもクリアランスを付与している、そういう国々と同じスタートラインに立ってビジネスができる、また、同じような制度を持っていることで信頼をしていただいて、経済や科学技術に関する貴重な情報も政府間で交換ができる。そういう環境を一刻も早くつらなければいけないと思いましたので、まずは法律案の成立に向けて最善を尽くすことを優先したいと思っております。

 

(問)今日、法案閣議決定というタイミングなので改めてですが、今の国内外の情勢で、なぜこの法案が必要となっているのか、仮に国会に提出されて成立を見た場合には、どういったメリットが国や企業にとってもたらされるのか、教えてください。

 

(答)かねてから申し上げておりますとおり、目的はまず我が国の情報保全の強化ということが1点。もう一つは、日本企業の国際的なビジネスチャンスの拡大ということが1点でございます。

 例えばでございますけれども、ある行政機関のシステム、しかも情報通信関係のシステムに脆弱性があるといった場合に、その脆弱性をなくすために、新たな対応をしていただいている情報通信企業の方、今でしたらクリアランスをお持ちじゃないわけですね。そうすると脆弱性も分かってしまうし、それに対してどういう手当てをしたかも分かってしまいます。

 こういったことは、もしも外に出ると、行政機関も大変なことになりますが、そこでもし個人情報、大切なものがあったとしたら、たくさんの国民の皆様に御迷惑もかかりますし、サイバーアタックを受けた役所がもしも国家安全保障に非常に強いつながりを持っている役所だったとしたら、国民の皆様の生命、安全にも影響が出てくると思います。

 ですから、何か国が保有している大事な情報であって知られてない情報に触れられる方が、信頼できる方でいらっしゃる、悪意を持って何かそこにバックドアを仕込むようなことではなくて、ちゃんと信頼できる方であることを確認するのは、日本国内の情報保全の一例ではないかと思っております。

 

(問)セキュリティ・クリアランスのところで追加でお伺いさせていただきたいと思います。

 今回、今の御回答にもあったように、各国と同じレベルでの法整備ということですが、一方でいわゆるアメリカを含んだ「ファイブ・アイズ」という連携があって、非常に軍事面のほうで綿密なセキュリティーのアライアンスということで機能していると思います。今回の法案では、完全にファイブ・アイズに入っていこうというような、そこまでではないと思いますが、ファイブ・アイズというものが明確にある中で、今後そういうほうにまた追加で、法案が可決したらという仮定ですけれども、さらにこういう枠組みを強化していって、将来的にファイブ・アイズに日本としても参入しよう、すり合わせていこうというビジョンは現時点であるのでしょうか。

 

(答)そこは外務省にお尋ねをいただくべきことでございますが、つまりイギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ここに日本が加わるかどうかという御質問だと思いますが、そこは私の所管外でございます。

 ただ、この法律案をつくっていくに当たって、G7及びファイブ・アイズ、ファイブ・アイズでG7に入ってないのはオーストラリア、ニュージーランドだけになりますが、その各国の法制度をよくよく研究いたしました。

 国によって定め方は違います。全部の国が同じ法律を持っているわけではないけれども、大体同等の情報保全が国内でちゃんとできている国だという信頼感を持って、お互いに情報を交換したり、外国の政府調達に同じような制度をちゃんと整えている国の企業が参入したりという環境が整っています。

 ですから、ファイブ・アイズの国であれ、G7の日本以外の国であれ、全部の国と全く同じ法律をつくったわけではなく、ただ、そのほかの国もそれぞれ法律で定められている内容はちょっとずつ違いますし、例えば、アメリカのトップシークレット、シークレット、コンフィデンシャルと3段階にしているところもあれば、2段階にしているところもあると。それぞれ違うけれども、例えば、今の特定秘密保護法にあるような国防、外交、テロ、スパイの4分野だけではなくて、経済や科学、産業に関わること、技術に関わるところ、こういったところでも同様の情報保全制度をちゃんと日本が整えているという環境をつくることが、まずは大事だと思います。

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