早苗コラム

7期目の永田町から 平成27年1月~連載中

2017年09月05日

太陽光パネルの適正な廃棄処分の必要性

 平成24年7月に「再生可能エネルギー固定価格買取制度」が創設されて以来、「太陽光発電設備」の導入が進んでいます。

 

 私の地元である奈良県でも、約2万世帯が太陽光パネルを設置しているそうです。

 

 しかし、太陽光パネルの耐用年数は20年から30年とされていますので、将来には大量廃棄が発生することが想定されます。

 また、現在でも、地震や台風によって損壊した太陽光パネルの廃棄は行われています。

 

 太陽光パネルには、「鉛」「セレン」などの有害物質を含む製品がありますから、適切に処分しないと「土壌汚染」が発生します。

 

 災害で損壊した場合にも、日光が当たる限り太陽光パネルは発電を続けますので、パネル面を表に向けたまま放置してはなりません。接触すると「感電の危険」があります。

 

 私は、過去の国会質疑でも、「太陽光パネルの寿命や災害による損壊などにより、大量廃棄が発生し、社会問題化すること」について懸念を表明し、経済産業省や環境省の取組みを促してきました。

 太陽光発電の普及を促進する為にも、適正な廃棄処分とリサイクルのルール作りが必要だと考えていました。

 

 皆様の安全に関わる課題ですので、総務大臣在任中に、行政評価局長に実態調査を指示しました。

 今年3月までは、総務省本省において、関係団体のヒアリングや、出張による現地調査を実施しました。

 4月から6月には、管区行政評価局や行政評価事務所によって、自治体や事業者(排出事業者・産廃処理業者等)を対象にした実地調査が行われました。

 

 現在、「災害による損壊パネルへの対処」「使用済みパネルの適正処理・リサイクル」を柱に、調査結果の取りまとめが進められています。

 

 熊本地震の被災地では、仮置場で分別し、太陽光パネルを「裏返し」で保管するなど、適切な措置がとられていました。

 

 しかし、他の被災地では、感電や有害物質流出の危険性を十分に認識しておらず、住民への注意喚起も未実施の自治体がありました。

 

 有害物質の含有リスクを認識せずに破砕し、遮水設備の無い処分場に埋め立てているケースも報告されています。

 排出事業者も、産廃処理事業者も、有害物質の含有可能性を知らなかったのです。

 

 また、産廃処理事業者が有害物質の含有状況を確認しようとパネルメーカーに照会したのに、メーカーが情報開示を拒否したという悪質なケースもありました。

 

 倒産事業者が保有する太陽光パネルを不法投棄することによるリスクも見えてきました。

 

 事業者によると、太陽光パネルのリユース・リサイクルを実施する業者は殆ど居ないという現状だそうです。

 パネルの2割を占めるアルミフレームは、リサイクルに回るのですが、7割を占めるガラスは、分解が容易ではなく、再生利用先の確保も困難で、破砕・埋め立てされているのが実情です。

 リサイクルを推進する為には、強力接着されたガラスや結晶シリコンなどの分解技術の開発、コスト面の課題があるということです。

 

 今後、環境省には、損壊パネルによる感電や有害物質流出の危険性について、自治体や住民への注意喚起をしていただくとともに、『ガイドライン』で「有害物質含有情報の把握方法」や「適切な埋め立ての方法」などを具体化していただくと効果的だと考えます。

 

 また、経済産業省や環境省やパネルメーカーの協力によって、型番や製品名から有害物質情報を検索できる仕組みの構築など「有害物質情報を容易に入手できる環境整備」や「感電等防止措置の具体的対応例の周知」をしていただけると有難いですね。

 

 更に、回収・リサイクルシステムの構築の為に、「家電リサイクル法」のような法整備を検討していただくと、自治体や事業者も助かると思います。

 

 先月の大臣退任時には、実体調査結果の取りまとめが最終段階でしたが、早期に総務大臣による勧告がなされ、安全確保に資する対策が講じられることを期待しています。

 


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