早苗コラム

7期目の永田町から 平成27年1月~平成29年9月

2017年03月21日

「マイナンバーチーム」始動!

 3月17日の記者会見で、「マイナンバーカード利活用推進ロードマップ」を発表しました。
 併せて、関係府省の連携の深化についてもお知らせしています。

 今回、いくつか決断したことがあります。

 根っこにあるのは、「利用者目線で便利だと思えるサービスを、しっかりと準備した上で実行したい」という強い思いです。

 そのことを、マイナンバー制度に関わる自治体や、民間で開発・運用を担っていただいている企業、関係府省の皆様に伝えたいと、この半年余りを振り返りながらこの文章を書いています。

 マイナンバー制度は、国、地方、民間を合わせて数千人が関わる巨大なプロジェクトです。
 関係者の皆様には、それぞれの持ち場で、大変なご苦労をいただいています。

 ただ、私は、昨年8月3日の内閣改造で、安倍総理から「総務大臣」と「内閣府特命担当大臣」を兼務するよう命じられ、それまでは甘利大臣や石原大臣が務めてこられたマイナンバー制度を一元的に担当するという立場になった時に、「これは、かなり厳しい状況だな」という認識を持っていました。

 9月には、「情報連携移行支援チーム」と「ワンストップ推進チーム」を立ち上げました。
 「情報連携」については、カード交付の障害で得た教訓を活かして、リスクに対する備えと対応を検討する必要がありました。
 また、私自身、既にカードを取得していましたが、「当面は、これといった使い道がない」ということを強く感じていたのです。

 「情報連携」とは、国や地方自治体が持っている住所や所得額などの特定個人情報を団体間でやりとりすることです。
 これによって、例えば、転入した時の行政手続において、住民票などの添付書類を用意しなくてもよくなります。

 リスクは、団体間でデータやシステムの仕様が異なるものを、相互にやりとりできるようにするところにあります。
 詳しい説明は省きますが、我が国の仕組みはプライバシーやセキュリティへの配慮が手厚く、その分、システムや事務は複雑になっています。

 検討が始まると、データの受け渡しや登録に不備や不明瞭な部分が見つかりました。情報照会を行う職場から不安の声も聞こえてきました。

 チームからの報告を受けて感じたのは「事前に分かって良かった」ということです。
 カード交付については、このプロセスがありませんでした。課題が分かれば対策を立てることができます。
 大きな決断としては、「情報連携」を開始してから「本格運用」を開始するまでの「試行運用期間」を設けることとしました。

 「カードの利活用」については、網羅的な整理の前に、有望なサービスをいくつか作ることに集中しました。
 「子育てワンストップ」を取り上げたのは、子育て世代のカード申請が低調だったからです。また、児童手当の申請や保育所の申し込みを、自宅からカード1枚で済ませることができれば、働き方改革の後押しにもなるでしょう。

 ここでも、課題は見えてきました。
 1つ挙げますと、「子育てワンストップ」の土台となる「マイナポータル」の設定が難しいことがあります。今年の1月から、設定を先行させたのですが、早々にチームには見直しを依頼しました。

 お願いしたのは、私でも「取説」なしで短時間で設定できること。そして、PCがなくてもスマートフォンでサービスを受けられること。

 当初のサービス開始予定を変えることへの抵抗が、チームにはあったと思います。
 しかし、すぐに頭を切り換えて、平成30年の予定であったスマホ対応を今秋頃に前倒しにする案を作ってくれました。

 「子育てワンストップ」など「マイナポータル」は、今夏頃にサービスを開始する予定でしたが、PCで利用する為には、カードリーダーが必要になります。
 夏にカードリーダーを購入したのに、秋にはスマホで使えるとなると、ガッカリされる方も多いと思いましたので、思い切って利用者側から見たサービス開始時期をPCもスマホも秋に揃えることにしました。

 最近の大仕事は、発表したロードマップの作成です。
 実は、私が担当になるまで、政府としてのロードマップはありませんでした。大きな理由は、カードの用途に関わる団体の同意をとりつけるのが大変だからです。名前は出しませんが、ある団体には、利活用を担当している課長が10回通ったと聞いています。

 こうした課題は、「利用者目線」で見て初めて分かることが多いのです。自分の持ち場だけしっかりやっていても、どこかでひっかかるとサービスは動きません。

 昨年9月から関係府省のタスクフォースという形で進めてきましたが、4月からは、関係府省の担当者を物理的に同じ部屋に集約し、ワンチームになって、より緊密に連携できるようにします。

 「同じ霞が関で近くに居るのだから、そこまでやらなくても」という声があるのは承知しています。ただ、これだけ巨大で複雑なプロジェクトですから、これまでタスクフォースを作って検討してきたことを、日々の業務の中で迅速に行うには、必要な措置だと考えています。

 いよいよ「マイナンバーチーム」始動です。
 乗り越えなくてはいけない課題は、まだまだあります。これから来るデジタル社会において、マイナンバーカードが様々な便利なサービスの鍵となるよう、チーム一同で進めてまいります。


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