早苗コラム

7期目の永田町から 平成27年1月~連載中

2016年10月05日

地方への人の流れを創る①

 現在は、人口移動の面では「東京一極集中」の傾向が加速しています。

 地方は、豊かな自然、独自のライフスタイルや文化、人と人の繋がりなどに恵まれていますが、これまでの若年層の流出により、地域資源を活かした活性化を担う人材不足は深刻化しています。

 一方で、都市にお住いの方々の中には、御自身の経験やスキルを活かして地方の課題解決に関わりたいという意欲をお持ちの方が増えてきているように見受けられます。

 総務省では、「地方への人の流れを創ること」を目指して、様々な施策に取り組んできました。

 例えば、「地域おこし協力隊」は、その先駆けです。

 20代、30代の若者を中心に、多くの方に参加いただいています。
 制度を創設した平成21年度には89人だった隊員数が、平成27年度には2625人と、飛躍的に増加しています。

 都会から来た「若者」、「ヨソモノ」、「女性」の隊員達が、新しい感性や刺激を地域に持ち込み、地域を元気にして下さっています。
 これまで任期を終了した隊員約1000人のうち6割は、引き続き同じ地域に定住し、その2割は自ら「起業」するなど、地域で新しい「仕事」を創り出しています。

 総務省では、このような「人」が「仕事」を呼び込む流れを更に進めていく為に、特別交付税による財政支援の充実(平成26年度)、ふるさと納税を活用した応援(平成28年度~)、専門家によるアドバイスや資金的応援を行うビジネスアワード事業(平成27年度~)などにより、隊員の起業を支援しています。

 また、地方への人の流れを創る上では、「ライフステージごとの生活スタイルに合わせて、自宅や地域で柔軟な働き方ができる雇用の場を増やしていくこと」も大切です。

 私は、10年以上前から「テレワーク」の普及を目指して頑張ってきましたが、総務省に来てからは、「従来型のテレワーク」から一歩進んだ「ふるさとテレワーク」(都市部の企業の仕事を地方で行うスタイル)の普及に取り組んでいます。

 昨年度は、全国15箇所で「ふるさとテレワーク」の地域実証を実施し、各地に好事例が生まれつつあります。

 和歌山県白浜町では、海岸を見下ろす眺望のよい部屋をサテライトオフィスに改修し、「観光リゾートモデル」のテレワークを実証しました。

 サテライトオフィスを利用しておられる企業では、7ヶ月間(平成27年10月~平成28年4月)の商談件数が20%、契約金額が31%増加するなど、「生産性」が向上しました。
 また、東京から白浜町に御家族と共に引っ越ししてテレワークをしておられる方は、通勤時間が2時間から10分間に短縮され、月に64時間自由時間が増加し、御家族との時間やボランティア活動に充てることによって「生活の満足度」が向上したということです。
 更に、この企業は、今年の2月と5月に、「Hour of Code」として、地元の子供達に無料の「プログラミング教室」を実施して下さいました。のべ200名が参加したそうです。将来、都会に転出するのではなく故郷に根を張ってICTを活用して働ける人材育成にも貢献していただいています。

 福岡県糸島市では、育児をしながら働ける子育て型のコワーキングスペース(愛称:「ママトコ」)を設置。
 子育てスペースや授乳室も設け、1日平均20人の子育て中の女性が、クラウドソーシングを利用して、都市部の仕事をテレワークで円滑に受注しておられます。

 今年度は、「ふるさとテレワーク」の一層の普及を図るため、サテライトオフィスなどの導入経費を補助する事業を開始し、全国23箇所を採択候補先として決定しました。

 来年度も継続すべく予算要求を行っており、「ふるさとテレワーク」の全国展開を本格化させることとしています。

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